イルカになった少年

勝利だギューちゃん

第1話

僕は、生きるのが嫌になxた。

理由は、いじめ・・・

よくある話だ。


しかし、世間の対応が気に食わない。


僕が、いじめらえたりした時は、「お前が悪い」の、冷たい言葉と白い目。

他の人がいじめにあえば、話し合う。


具合が悪くて、保健室にいっても、「あんたの来るところではない」と、追い返され。

他の人は、休ませる。


生徒も敵、教師も敵、親も敵、世間も敵


孤立無援、孤軍奮闘、四面楚歌


生きている意味はないだろう。

本意ではないが、世間様のお望み通り、死んであげます。


娯楽の対象として、置いておかれるよりはました。


こうして海に身を投げた。


苦しい・・・

でも、すぐに解放される・・・


海は奇麗だ・・・

でも、ロマンチックではないんだな・・・


食うか食われるか・・・


僕の遺体はあがるのか?

それとも、餌になるのか?


もう、どうでもいいや・・・

さよなら・・・


≪そこの人間の男の子≫

(だれ?)

≪ここだよ。目を開けてごらん≫

(怖い・・・)

≪平気だよ・・・≫


しぶしぶ目を開けた」


そこにいたのは・・・

イルカ?


≪驚いた?≫

(うん)

≪僕たちは、テレパシーで会話しているんだよ≫

(それは、訊いたことあるけど・・・)

≪さすがに、人間は詳しいね≫

(で。何の用?)

≪残念だけど、君はもう助からない≫

(そのつもりはないよ)

≪なら、話は早い≫

(どうする気?)


イルカは、答えた。


≪君の願いを、最後にひとつだけ、叶えてあげる≫

(ありがりだね)

≪まあね。何がいい?≫


僕は即答した。


(イルカに乗って、空を飛びたい≫


イルカは平静に応えた。


≪君もそういうんだね≫

ということは、過去にもいたのか?


≪OK.じゃあ背中に乗って≫

(いいけど、本当に飛べるの?)

≪もち、何でもありだよ)


僕はイルカに乗った。


≪しっかり、つかまってて≫

(ぬるぬるしてるね)

≪我慢しなさい≫


怒られた。


でも、その瞬間、イルカは浮上した。

そして・・・

空を飛んだ・・・


≪どう?≫

(最高だよ)

≪周りを見てごらん≫


周りを見る。


すると、他にもイルカに乗った人間たちがいた。


≪みんな、君と一緒だよ≫

(えっ?)

≪世の中の理不尽さに嫌気がさして、身を投げたんだ≫

(そうなんだ・・・)


≪よく、辛いのは自分だけではないと、言われているみたいだけど・・・≫

(ああ、よく言われたよ)

≪でも、辛さの価値観は人により違う。やはり理不尽だよね。人間界は・・・≫

(どうしてわかるの?)


≪僕も、前世では人間だったからだよ。君と似たような理由で、命を経った。

あそこにいる、イルカたちもね・・・≫


そうなんだ・・・

イルカには、癒しの効果があるというが、前世は人間だったからかもしれない・・・


そして、翌朝。

僕の遺体は、打ち上げらた。


誰も悲しまないし、後悔もしていなかった。

笑っていた。


まあ、構わんが・・・


そして、僕の魂はイルカへと転生した。

自らそれを、望んだ・・・


イルカ


水族館では、かわいらしいが、野生だとそれだけではいけない。

天敵もいる。


それでも、人間だった時よりはましだ。


イルカの生活にもなれた頃、海の中でひとりの人間の女の子を見つけた。

どうやら、転生前の僕と同じように、自ら命をたったようだ・・・


でもまだ、生きている・・・


僕は、声をかけた。


≪そこの、人間のおじょうさん。僕の声が聞えますか?≫

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イルカになった少年 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu

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