実録・婚活ノート 番外編6

「ファイルNo.29。14歳年上(写真家)。

・マッチング倶楽部で申し込まれた。

・地方で小さなギャラリー付きの写真館を持ってるらしい。

・芸術家らしい落ち着いた雰囲気のナイスミドルを勝手に妄想。

・会おうと言われて、撮影旅行からかえったら連絡するとのことで待っていたけど、連絡は来なかった。

【考察】

・ライフワークでは風景を撮ってるらしく、そういう人には何となく惹かれる。感性が豊かそう。サバイバル能力もありそう(険しい自然に入ったり、天気待ちしたりする根性ありそう)

・婚活関係なくても会ってみたかった。」



「ファイルNo.30。12歳年下(会社員)。

・出会いドットコムで申し込まれた。年上好きとのこと。

・かわいい感じ。弟っぽい。若いせいかイベントに誘ってくる。

・一生懸命な感じ(多少背伸びも?)が好ましかった。

・音楽でも何でも世代的なギャップがあるのが逆に面白かった。

・3回目のデートも了承していたのに、連絡が来なくなった。

【考察】

・何となくだけど、友だちにでも相談して、そんな年上はやめろと言われたのじゃないかという気がする。

・あるいは、もっといい年上を見つけたのかも?

・こちらもまだ興味半分の段階だったので、これはこれでよかった。よい経験?」



「ファイルNo.31。同い年(設備会社社長)。

・マッチング倶楽部で申し込まれた。

・バツイチ。三人の子供に養育費。

・あとで、私の元同僚の元夫と判明(それは伏せておいた)。

・元妻の元に残してきた子供たちのことで頭がいっぱい(私と子供を持ちたいとは思わなさそう)

・まだ離婚を引きずっていて(被害者意識が見えた)、再婚の心の準備がないということで、1回会ったのち自分で引いていった。

【考察】

・離婚の理由が自分でわかっていないところなど、思いやりとか想像力がないのかなと思う(友だちによれば、三人の子育てに関して仕事の多忙を理由に冷たかったとのこと)。

・彼も年齢を重ねれば変わっていくのかもしれないけど、私とはタイミングが合わなかった。」



「ファイルNo.32。二つ年上(職業不詳)。沖縄在住。

・マッチング倶楽部で申し込まれた。

・突然、旅行のようにして来たので会った。

・天真爛漫な自由人な感じ。人なつこい。

・ホテルのバーに誘われた(←この意図がよくわからない)けど断った。

・また来ると言って、それっきり。

【考察】

・全国に友だちを作りたい的な感じなのかな?

・おもしろそうだったけど、オトコとしてはどうかと思った。」



「ファイルNo.33。「馬場」同い年(公務員)。

・出会いドットコムでこちらから申し込んだ(第二希望)。

・バツイチ(妻の浮気)。娘あり。

・太めの体型、見た目に違和感がない。

・会ってみたら「牛」みたいだった。のっそりして、とにかくリアクションがないのがつらい。

・自分からもほとんど話さない。でも、婚活的には話を前に進めてくる。そこだけ積極的。

・3回デートして、次のデートの連絡待ちで途切れた。

【考察】

・自分で選んだ人だったせいか、こっちからすぐに切ろうとはならなかった。自分から向かっていくというのが、私の恋愛スタイルなの?

・自分から話さないにしても、せめてこちらの話を「聞いてくれてる」感がないとやっていくのは難しい。

・どうしてあそこまで「素のまま」でいられるのか不思議。」



「ファイルNo.34。「寺山」同い年(フリーのファイナンシャルプランナー)。

・昔の合コンで好いてくれて、私も悪くない気分でカップルになった人。

・すぐに消えたのに(実は比呂子さんとつき合っていた!)、またメールを寄越して再会。

・やや小柄だけど、筋肉質で悪くない。

・バイク好きでアウトドア(ここが、微妙なところ)。

・家事や料理が得意。女性に対してソツがない。積極的。

・正直、押されるままに結婚するかもしれないと思うところまで行った。

・3回目に彼の部屋でデートという直前で……運命の転換(?)が起こる。

【考察】

・自分から好きになるか、どちらからともなくというのが私の恋愛がうまくいくパターンと思っていたけど、相手やその押し方次第では、私も押しに弱いところがあるのかもしれない。

・高野と結婚することになったあと、私が連絡しなくなった理由を知らないはずなのにすんなり引いていったのが不思議。あんなに押してきていたのに(南山さん効果?)。」



 こうして眺めてみると、まるで水族館の水槽の展示を見ているかのような気がしてくる。バラエティ豊かで、興味深い。


 オトコの海は神秘に満ちている。



「親愛なるオトコの皆さん、その節は本当にありがとうございました。

 皆さんのことは、いろんな意味で忘れられません。

 どうぞお元気で、そしてお幸せでいてください!」

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