みらいのがっこう
斎音
第1話
ある日、世界が急変した。始まりは2XXX年、某月某日。地球に一基の宇宙探索機が飛来した。地球の文明より遥かに進んだ文明を持ったその宇宙探索機の持ち主たち、仮に宇宙人とする彼らに地球が制圧されたのだ。
地球の制圧で数多の命が犠牲になった?地球が荒廃した?いいや、そんなことは無かった。地球に、争うほどの力すらもなかったからだ。つまり、戦争にもならなかった、なれなかった。
そういうわけで、世界は急変した。国という社会コミュニティは崩壊して、地球まるごと宇宙人の植民地のようになったし、食事も仕事も何もかも変わった。
一番変わったのは、勿論学校だった。有能で完璧な宇宙人達は、植民地である地球をいくつかの区分に分け管理していた。
彼らは旧制の学校を廃し、新しい教育を敷くための新制学校を作った。そこでは国歌も校歌も歌わない。社会がなければ国語もない。英語も、数学もない。だって必要ないのだから。
代わりに何をやるんだって?宇宙人に都合の良い教育さ、だって教育は『使われる立場のもの』を『使いやすく』するためのものだもの。
そうそう、最後に宇宙人に聞いてみよう。なんで地球を侵略したか。
「だって、可哀想じゃないですか、あんな低レベルな文明で、大勢の人々が苦しんで。私たちは考えたんです。『彼らを救ってあげなくちゃ』って」
みらいのがっこう 斎音 @minazuki00
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