断片
はぅる
第1話
その光景は私の最期の記憶でありスローモーションのようにゆっくりと目の前で行われたものだった。
目の前にいる美しい少女の体は心臓を中心として弓を張ったように仰け反った。
そして、すぐ、彼女は自分の心臓を強く押さえつけた。
「かはっ」
彼女の小さな口や白い肌からは想像出来ないような量と赤黒い血が吐き出された。
「ごふぅぅっっ」
その直後心臓が彼女の皮膚を破りそこから血が吹き出した。
すると、
吹き出した少女の体内から出た全ての赤黒い血が一瞬にして彼女の体に戻ったのだ。
そして、彼女が再び地面降り立った時、
あたりは先程まで残酷な光景からは想像が出来ないような美しい花々達に囲まれていたのだ。
私は美しい少女とそれを取り囲むような花々達に見とれていた。
すると彼女が妖艶な笑みをこちらに向けて
「今までありがとう。でも、もうあなたは要らないの。」
と呟いた瞬間
ーー私の意識は途絶えた。
断片 はぅる @0ha3u1ru2
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます