第2話 プラトニック(1)
僕は、芸術系の大学に入学した。
そこに集まったのは、今まで、訳の分からな奴、変人、オタク、いじめられっ子など今まで爪弾きにされて来た人たちが集合した様な学部だった。
僕は、やっと自分の居場所が出来た様で、心地よかった。
その中に、ひとり気になる女の子がいた。
頭はボサボサで、色あせた服。地味な風貌だった。
友達は漫研の人が多い様で、芸術家系、ミュージシャン系、遊び人系、お洒落系などいくつか別れるグループの中で、沈んで見えた。
しかし、レイちゃんという名前だけは分かった。
同じクラスなので、挨拶から始まり、徐々に話して行く様になる。
そんな何でもない日常が2年すぎ、20歳になった頃、大学の裏口に芸術学部の学生や教授陣が屯(たむろ)する喫茶店&BARがあり、そこで飲み会があった。
ぼくは、レイちゃんを誘った。
そこのBARは、持ち込みの酒を1000円でキープできる学生にとって優しい店だった。
友人たちは、実家から持ち帰った高級酒を何本もキープしていた「どうせ親父から貰ってきた酒なんで呑んでいいよ」
ウィスキー、バーボン、テキーラ、ラム、ジン。化粧瓶の様なボトルが並ぶ。
僕は、酒を憶えて数年しか経ってないので、勢いで色々呑んだ。
その後、僕の記憶はない。
次の日レイちゃんが「昨日の事、憶えてる?」
僕は、酔った勢いで、レイちゃんに、壁ドン、ディープキスをしたらしい。
何となく夢の様な幻想の様な記憶はあった。
レイちゃんも僕の事が気になっていた様で、そんな変態的な告白から付き合う様になる。
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