ねこまんま。【2人声劇台本】
レイフロ
ねこまんま。
【男1:女1 台本】
【ジャンル:日常・感動系】
【所要時間目安:10分程度】
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【人物紹介】
シロ♂:オスの白猫。4才。一人暮らしの
おばあちゃんに飼われていた。
りん♀:5才の女の子。おばあちゃんの孫。
【演じる際の注意点】
・後半に10年後のシーンがあります。
・当然ですが、りんにはシロの言葉が実際は「ニャーニャー」としか聞こえていませんので、厳密には会話ではありません。
↓生声劇等でご使用の際の張り付け用
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ねこまんま。
作:レイフロ
シロ♂:
りん♀:
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⚠今後のレイフロの台本の更新、新作の公開につきましては、下記HPで行いますので、ぜひご覧ください!
https://reifuro12daihon.amebaownd.com/
以下、台本です。
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(SE:紙をめくる音)
シロN:
紙をめくる音が好きだ…。
字が読めない僕に、おばあちゃんは本を読んでくれた。最初は紙をめくる動作が面白くて目で追っていたけれど
おばあちゃんの膝の上は温かくて、すぐに眠ってしまう。
優しい声。僕の頭を撫でる温かい手の感触…。
でもそれは、もう僕の記憶の中にしかない。
大好きなおばあちゃんは、何故かいなくなってしまった。
おばあちゃんのことを忘れてしまうのが恐くて、僕は目を閉じてそれらを思い出す。
最近はご飯を食べることも忘れて、ひたすら目を閉じて、記憶の中のおばあちゃんに会いに行った。
りん:
ネコちゃん元気ないねー?
シロ:
うるさいなぁ…またお前か。
りん:
なでなでしていい?
シロ:
触るな!シャーーーッ!!(威嚇)
りん:
きゃはは、怒ったぁ!!
シロ:
僕のことはほっといてくれ。
りん:
じゃー絵本よんであげるね!
シロ:
話聞いちゃいないし…。あとその本はキミにはまだ早いと思うよ。
りん:
「カエルのピョンタは…んん?…にでることにしました」
シロ:
ほら。わからない漢字を飛ばして読むから全然話がわかりゃしない…。
りん:
「そのとちゅうで、かわいいうさぎさんに…」ああ!みて!うさぎさん!かわいい!
シロ:
はぁ…。朗読の途中でキミの感想はいらないよ。
りん:
シお!ちゃんとみて!
シロ:
だから僕の名前は「シロ」だってば!
りん:
シお?
シロ:
ぐぬぬ…舌ったらずのクソガキめ!
りん:
シお…ほそくなった…。
シロ:
そういえば、お腹全然空かないなぁ…。
りん:
シお、ごはんどうぞ!
シロ:
要らないよ。キャットフードなんて誰が食べるか。
りん:
たべないの?
シロ:
おばあちゃんが帰ってくるまでご飯はいらない。
りん:
(不満そうに)むぅぅぅぅ
シロ:
変な顔。
りん:
たべないとダメなの!おばあちゃんは残したらダメっていってたもん!
シロ:
だから僕は残したことなんかない!おばあちゃんが作ってくれた、ごはんにみそ汁をぶっかけたねこまんまが僕のご飯だっ!
りん:
(ちょっと怒って)むぅぅぅぅ!
シロ:
フンっ!
りん:
シおのバカ!ガリ!
シロ:
ガリとはなんだガキ!前々から嫌いだったんだよ!僕とおばあちゃんが
りん:
(半泣きで)むぅぅぅぅぅ
シロ:
そ、そんな顔したってダメだからな!
りん:
シおのバカ!ガリ!
シロ:
また言ったなこのクソガキ!
りん:
ふぇぇぇおかあさぁぁぁん…!
シロ:
はぁ…やっとどっか行った。…寝よう。夢の中でなら、おばあちゃんに…会え、る…すぅー…(寝る)
(間)
りん:
シおーっ!
シロ:
んあ?なんだ?え、ちょっ、そんな走ってくるなよ!危ない!危ないったら!
りん:
わぁぁぁぁ!とまれなぁぁい!
シロ:
ギャー!!踏まれるーっ!!
りん:
きゃははは!とまれるもーん!あー…ちょっとこぼしちゃった、えへへ。
シロ:
アホかこのクソガキっ!せっかくいま夢でおばあちゃんがご飯を…くんくん…このニオイ…?!
りん:
シお。ごはんもってきたよー!
(SE:コトン←器を置く音)
シロ:
これ…。
りん:
おばあちゃんが作ってたやつ!“えんぶん”が多いからネコにはよくないっておかあさんが言ってたけど、うすめたから!
シロ:
ねこまんま…。
りん:
りんがおみそ溶かしたんだよ!おとうふはおかあさんがきってくれて、りんが入れたの!
シロ:
…。
りん:
中にごはんも入ってるし、フーフーしたからもうあつくないよ?
シロ
…ペロ…
りん:
おいしい?おいしーい?!
シロ:
…豆腐は切るんじゃなくて手で崩していれるんだ…はむはむ(食べる)
りん:
おかあさーん!シおがごはんたべたぁー!
シロ:
あと、にぼしも入ってないじゃないか…!はむはむ。
りん:
いっぱいたべておっきくなってねー!
シロ:
(少し涙ぐみながら)もう大人なんだから…おっきくなんかなるか…バカ…
シロN:
本当は知っていた。おばあちゃんがもう戻ってはこないことを。ただ認めたくなかっただけだ。
おばあちゃんと最後に一緒に眠ったとき、弱々しい声で「これからは、りんからご飯をもらいなさいね」と言われた。
僕とおばあちゃんの時間を邪魔するあのガキは嫌いだし、「おばあちゃんのご飯しか食べないよ」と意地を張れば、「しょうがないね」って笑って、まだ側にいてくれるような気がしたんだ。
りん:
そーっと…そーっと…
シロ:
ん…
りん:
わっ!!なでなで出来たっ!シおがさわらせてくれたー!!
シロ:
大げさなヤツ…。でも、よく見ると笑顔がほんの少しだけ…おばあちゃんに似てなくもない、かな?
りん:
りん、おばあちゃんにお願いされたの!シおをまもってあげてねって!だからずっといっしょにいるんだもん!ね!シお!
シロ:
ちょっ、やめろよ!そんなギューギュー抱きしめたら苦しいだろ?!
りん:
くんくんっ
シロ:
においを嗅ぐなっ!
りん:
おばあちゃんにだっこしてもらうと、シおの匂いしたもん…う…ふぇぇ…おばあちゃぁぁぁん…ぐすんぐすん
シロ:
……泣くな。バカ。
シロN:
おばあちゃん…本当はすぐにそっちに行こうと思ったけど、ごめん。…このガキがもっと大きくなるまで、しょうがないから面倒を見てやろうと思うよ…。だからもう少しだけ、お空で待ってて。
【10年後】
りん:
シロ、ただいま!イイコにしてた?
シロ:
ふぁぁ(あくび)…お帰り、りん。
りん:
シロはほんと寝てばっかだね。もうすっかりおじいちゃんかぁ。
シロ:
フン、ほっとけ。
りん:
んー…(シロを抱きしめる)
シロ:
なんだよ、急に。そんなぎゅうっとされると苦しいんだけど。
りん:
くんくんっ
シロ:
だからすぐにおいを嗅ぐなって。
りん:
シロ…だーいすき。
シロ:
うん、わかってる。…僕も大好きだ。
End.
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※まさかこの台本を見て、「うちのネコにもねこまんまあげてみよー!」となる人はいないかと思いますが念のためw
みそ汁は犬猫には塩分が強すぎることと、栄養の偏りがあるので、今どきのワンちゃんネコちゃんの毎日あげるご飯としてはお勧めできません。それから、犬猫を飼っていらっしゃる方はお分かりかと思いますが、ネギや玉ねぎが入っているものは絶対にダメですので、ご注意下さいね(ΦωΦ)ニャー
ねこまんま。【2人声劇台本】 レイフロ @reifuro
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