第2話 居候ドワーフ"ライア"
???「ス~~、ス~~。」
まったく、相変わらず気持ち良さそうに
寝ている。酷い寝相で。ドワーフの彼女は一度寝るとなかなか起きない。
以前「メザマシドケイ」とか言う機械を
置いてみたが、うるさすぎたのか1日で
叩き壊されてしまった。少女とはいえ
ドワーフは怪力だということを再確認した
瞬間であった。それ以来毎朝僕が早起きして
彼女を起こしてあげている。
スミヤ「おい、"ライア"。起きろ。」
といつものように少し激しめに揺らす。
ライア「ん~、後5ミヌート(分),,,,,」
予想通りの反応だ。しかし、ここで
"あの言葉"を言えば必ず飛び起きる。
スミヤ「早く起きないと"ご飯抜き"
だぞ~。」
ガバッ‼
ライア「そんな殺生な!嫌です!絶対!」
貧乏暮らしだった彼女にとってご飯抜きは
とても辛かった思い出。可哀想だとは
思うが、今のところこれしか確実に起こす
方法はない。
スミヤ「ごめんごめん。
嘘だよ。おはようライア。」
ライア「もう!店長さん!酷い嘘ですよ!」
余談だが、彼女は筋金入りの嘘つきだ。
たまに嘘をついて他人を困らせている
彼女へのお仕置きも兼ねているのだ。
スミヤ「お前が酷い嘘って言うなよ。」
ライア「う~、ごめんなさい,,,,,」
ドワーフ特有の小さな体を更に縮こませて
謝る彼女の姿は、とても今年で20とは
思えないほど子供っぽく、可愛かった。
スミヤ「さあ、ご飯にしようか。おいで。」
ライア「はい!店長さん!」
僕がキッチンに向かうと、ライアは
僕の後をトコトコとついてきた。
スミヤ「さ~て今日は
なんにしようかな~。」
冷蔵庫の中を探しながら呟いた。
ライア「店長さん!ベーコンが
ありますよ!」
スミヤ「こーら、嘘つかないの。
昨日全部食べちゃっただろ?」
ライア「はーい、そうでしたね~。」
スミヤ「今日は卵焼きだ。昨日たくさん
もらったからな。」
ライア「わーい!お砂糖たくさん入れて
くださいよ!」
スミヤ「わかったわかった。」
そう言って僕は四角フライパンをコンロに
のせた。魔法が上手い人は魔法で料理する
らしいけど生憎僕は魔法が得意じゃない。
そんな僕みたいな人達の為に
「テンセイシャ」っていう人が考えてくれたのがこの"コンロ"さ。本当に
「テンセイシャ」には毎日感謝してるよ。
卵を割って、溶いて、砂糖を入れて、
フライパンにのせて、巻く。これで完成だ。僕はあまり甘いのが好きじゃいから、
ライアのとは別にもう一つ焼く。
スミヤ「ほーら、出来たよ。」
出来立ての卵焼きを持ってテーブルへ
行くと、ライアが既に箸やお米を用意
していた。毎回思うが、よくあんな小さな
体でここまでやるものだ。一応彼女の為に
たくさん台を置いているが、時々足に
当たって痛い思いをしている。
ゴッ!
この様に。
スミヤ「いったああアぁぁあアアァ!?」
勢いで、僕の手から離れていく皿と卵焼き。
その時、ライアはおそらく普段の5倍の
早さですかさず皿を両手で掴み、卵焼きを
キャッチした。,,,,,10点。
ライア「ふう、もう少しで卵焼きが
無駄になるところでした。店長さん、
足元に気をつけてください。」
自分よりも小さな少女に怒られるとは
不思議な気持ちだ。
スミヤ「ごめんよ、ライア。次からは
気をつけるから、早く食べよう。」
ライア「はーい!店長さん!」
僕達は席につき、食事の挨拶をした。
二人「「いただきます!!」」
そして僕は卵焼きを少し切って食べた。
スミヤ「,,,,,甘っ。」
間違えて置かれたらしい。
[キャラクター紹介その2]
・名前:ライア・スザンナ
・種族:ドワーフ
・性別: 女性
・身長:121cm
・体重:片手で抱き抱えられるぐらい
・年齢:20歳
・血液型:O
・髪型:色は銀色、前髪パッツンロング
・目:明るい青
・誕生日:4月1日(牡羊座)
・胸:B(貧乳)
・武器:片刄斧(ヘタクソ)
・ 性格:筋金入りの嘘つき
(誕生日もエイプリルフール)
基本的にめんどくさがり
子供扱いすると怒る
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