第46話【怖い話】彡(゚)(゚)「八尺様?」

彡(゚)(゚)「暇やな、バイクでどっかに行こか……」


彡(^)(^)「せや、久しぶりにじいちゃん家へ遊びに行ったろ」





ボロロロ


彡(゚)(゚)「さすが田舎、交通量少な」





ブオンブオン キキッ


彡(^)(^)「やきうやでー、遊びにきたでー」


ガラッ


じいちゃん&ばあちゃん「いらっしゃい、よくきたねー」








彡(^)(^)「ふー、田舎はええなー。気分がのんびりするわ」


ポポ ポポッポ ボ


彡(゚)(゚)「ん? なんの音やろ」


ポポッポ ボボボボ


彡(゚)(゚)「あれは帽子か。生垣の向こうにだれかいるんや」


ポポポ  スゥー


チラ


彡(●)(●)「女の人!? 生垣の高さ2m以上あるで」ジー


彡(゚)(゚)「背の高さギネス世界記録保持者? 世界一身長が高い人は2,5mあったらしいけど」


彡(^)(^)「いやいや、そんなデカイ女の人がその辺にいるわけないで」


彡(゚)(゚)「あれ? いない。音も消えとる」キョロキョロ


彡(゚)(゚)「うーん、竹馬みたいなのに乗ってたんかな?」


彡(ー)(ー)「まあええか」








その後


じいちゃん「いつ、どこで、なにを見たって!? 高さはどれくらいだ!」


彡()()「えっ……えっと」








じいちゃん「電話してくる」スタスタ


ばあちゃん「ああ……」


彡(゚)(゚)「……」


じいちゃん「ちょっと出かけてくるから待っとれ」


ブロロロ








彡(゚)(゚)「なあ、じいちゃんなんで急に怒り出したんや、昼間見た女の人になんか関係が」


ばあちゃん「この辺りには『八尺様』というものがおってな……」


彡(゚)(゚)「八尺様?」











彡(゚)(゚)「八尺様いうのは、妖怪みたいなもんらしい」


彡(゚)(゚)「見える姿もいろんなパターンがあって老婆、おばさん、若い女の人に見える」


彡(゚)(゚)「身長2m超えのばあちゃんバージョン……嫌やな」


彡(゚)(゚)「背が異様に高くて、頭になんかのせてる。そして特徴的なポポポポとかボボボボいう性別不明な鳴き声」


彡(゚)(゚)「背の高い人って声低いイメージあるな」


彡(゚)(゚)「なぜこの地域だけに現れるかというと、お地蔵さんで封じ込めとるから」


彡(゚)(゚)「そして、運悪く八尺様のターゲットになると、憑り殺される……」


彡()()「いい迷惑やで!」





彡(゚)(゚)「でもばあちゃん、そんなもん本当におるわけないやろ」


ブロロロ


ばあちゃん「……あ、帰ってきた」


ガラッ


(´・ω・`)「君が見たんだって?」


彡(゚)(゚)「え、誰?」


(´・ω・`)「はいこれ。このお札をしっかり持っててね」ポイ


彡(゚)(゚)「はあ」


(´・ω・`)「それじゃ、二階でやるので準備してきます」


じいちゃん「よろしくお願いします」








その日の夜 二階の部屋








彡(゚)(゚)「明日の朝7時まで、絶対にこの部屋を出るな。誰も呼びに来ないから時間になったら出てこい……か。途中で出たらどないなるんや」


彡(゚)(゚)「困ったら仏様に拝むように。ワイあんまり信じる方ちゃうけど」


彡(゚)(゚)「窓には新聞紙がビッシリの上にお札、外はなにも見えん。見えても真っ暗やろな」


彡(゚)(゚)「部屋の角には盛塩」


彡(゚)(゚)「木箱に仏像が乗ってる、何かの儀式用?」


彡()()「あと、オマルやないか……ハァ」


彡()()「こ、これドッキリとかやないんやろなぁ……。さっき説明してたじいちゃんの顔も、なんか怖かったし」ブル


彡(^)(^)「ま、しゃーない。お菓子でも食べながら、テレビ見るで」ピッ


ザァーーーー


彡(^)(^)「田舎やし、この辺はチャンネル少ないんかなー」ピッ ピッ


「おわかりいただけただろうか?」バーン


彡()() ビクッ


「もう一度ご覧いただこう」ピッ


彡()()「……なんちゅうタイミングで心霊番組なんか」ブル


彡()()「うううう。布団バリヤー、ここなら安全や」ブルブル











彡(゚)(゚)「ハッ! 寝てたわ、今何時や」


彡(ー)(ー)「まだ午前1時か、嫌な時間やで……」


コツ コツ


彡()()「なっ!」ビクー


彡(゚)(゚)「窓の方からきこえるような」ジー


コツ


彡()()「き、気のせい気のせい。風の音やろ……窓をノックする音のはずないで、無い無い」


彡()() ガサゴソ ピッ


「なんと1日たったのォー10分使うだけでェー驚きの……」


彡(゚)(゚)「テレビの音量上げてごまかすで」ピッ


「おーい」


彡(゚)(゚)「この声はじいちゃん?」


じいちゃん?「やきうー、辛かったらもう出てきてもーええぞー」


彡(゚)(゚)「……」


彡(^)(^)「よっしゃ! あの声は間違いなくじいちゃんの声や。ワイがきき間違えるワケないでー」スタスタ


彡(^)(^)「あっ、ドアの向こうに待ってくれとる。こんなとこ気味悪いしな、今開けるで」ガラッ


彡(^)(^)「え」














(´・ω・`)「あぁ……残念ですが、手遅れですね」


















彡()()「ハッ、オエッ……ハァ、なんや夢か。嫌な夢やったで」


コツ コツ  コツ


彡()()「ああああ」


じいちゃん?「やきうー、もう無理せんでええぞー」


彡(゚)(゚)「誰も呼ばん言うとったけど……あっ!」


彡(●)(●)「盛塩が黒くなっとる」


ポ ポ ポ


じいちゃん?「怖かったら出てもええぞー」


彡()()「絶対じいちゃんやない」ゾワゾワー


彡()()「せや、仏様や! お札をしっかり持って。あの音は風の音や。神様、仏様、原住民様ワイを守ってー」グシャ


コツ コツ コツ


ポポポ











デーデホーホホー  チュンチュン チュチュチュチュチュチュチュチチチ カアッ カア


彡(ー)(ー)「うーんうーん、朝から騒がしすぎるで」


彡(●)(●)「朝や! 時間は……午前7時過ぎ」ガサゴソ


彡(゚)(゚)「念のため時計とテレビも確認やで」


彡(゚)(゚)「よっしゃ、ドア開けるで」ガラガラ


(´・ω・`)「やあ、無事だったね」


ばあちゃん「よかった、よかったねえ」シクシク


ガヤガヤ


彡(゚)(゚)「あれ……パッパなんでここに、他にも」


(´・ω・`)「みんなに連絡して集まってもらったんだよ」


じいちゃん「やきう、車へ早く乗れ」








彡(゚)(゚)「言われるまま車に乗ったんやけど、ちょうど車のまん中にワイ。前後左右に、誰かが乗っとる状態やで」


彡(゚)(゚)「先頭がじいちゃんの車、次はワイらの車、後ろからパッパの車や。いつもと違いゆっくり走っとる」


右隣のおっちゃん「これから目を閉じて下を向いてるんだ、何も見ないように。いいと言うまで我慢するようにな」


彡(-)(-)「はあ」


(´・ω・`) 「正念場だからがんばってね……ぶつぶつ」


彡(-)(-)(お経みたいなのがきこえる)


「ぽっぽぽ」


彡()()(でも見るなと言われると……あっ)ソー


スーーーーーー


ブロロロロ


彡()()「ヒッ(すぐそばにおる。白いワンピースや)」


右隣のおっちゃん「見るなー!」


コツ コツ コツ


(´・ω・`) 「ぶつぶつぶつぶつぶつぶつ」


彡(-)(-)「……」


彡(-)(-)(あっ声と音が消えた)


(´・ω・`) 「ふう、うまく抜けたー」


一同「よかったな」ワイワイ








(´・ω・`) 「ねえお札見せて」


彡(゚)(゚)「はい……黒くなっとる」


(´・ω・`) 「もう大丈夫かな。念のためこれを持っておくといいよ、はい新しいお札ね」ポイッ


彡(゚)(゚)「ありがとやで」








数日後








彡(^)(^)「ワイのバイクも戻ってきたし、またどこでも行けるで!」


彡(゚)(゚)「それにしてもとんでもない体験やったな」


彡()()「後からあの夜のことでじいちゃんにきいたら『声なんてかけとらん!』って言われたし」ゾワワ


彡(゚)(゚)「きっと、声真似ができるんやな」


彡(゚)(゚)「八尺様の被害に遭ったのは子どもや若い男性が多いんやと。純真なワイもついダマされるところやったで」


彡(゚)(゚)「あれからこのお札は肌身離さず持っとる……あれ、どこいった」ガサゴソ


彡(^)(^)「まあええか」







【怖い話】彡(゚)(゚)「八尺様?」 完

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