第38話【怖い話】彡(゚)(゚)「せや、幽体離脱したろ」
彡(゚)(゚)「ワイはやきう。みんなからは、やきうのお兄ちゃんって呼ばれてるんやでー」
彡(゚)(゚)「今日も暇やな」
彡(゚)(゚)「ネットサーフィンでもしよ」カタカタ
彡(^)(^)「ふむふむ、ほーん。おんJはAA採用したんか! しかも動くAAとか斬新やな」
彡(^)(^)「なんだかんだで『やる夫』とか『やらない夫』が活躍するお話は、夢中になったもんやで」
彡(゚)(゚)「そういえば怖い話もあったな……AAと思って軽くみとったら、えらい怖かったような」
彡(゚)(゚)「怖い話っと」カタカタ
彡(゚)(゚)「……これは見た……これも知っとる……ん、なんやこれ幽体離脱?」
彡(゚)(゚)「怖いんかな、これ」
彡(^)(^)「昔のテレビ番組で見た気がするわ」
彡(゚)(゚)「たしか、幽体離脱で体から抜け出して隣の部屋のことを教えるんやったかな」
彡(゚)(゚)「家具の配置とか、カードに書かれた図形を当てるんや」
彡(゚)(゚)「まてよ、もし本当にできるんなら」
彡(゚)(゚)「普段行けないところも、いける!」
彡(^)(^)「……」
彡(^)(^)「さっそく幽体離脱する方法調べたろ」カタカタ
彡(゚)(゚)「ほーん、なるほど」
彡(゚)(゚)「リラックスして、眠る。いや、眠ったらあかんのか」
彡(゚)(゚)「眠るようで眠らない状態を保つ?」
彡(゚)(゚)「からだはジッとして動かさないこと。尻とか痒くなるんやけどな」
彡(゚)(゚)「二度寝するときがチャンスなんか」
彡(゚)(゚)「幽体離脱をチャレンジして数日でできるもんと、数年経ってもできんもんがおる。難しいんかな」
彡(゚)(゚)「あっ、命の危険とかないんか?」カチカチ
彡(^)(^)「ほーん……なんや夢とおんなじか。なら、へーきへーき」
彡(^)(^)「よっしゃ、さっそく今から幽体離脱や!」
彡(゚)(゚)「今は、昼の1時やから90分後の2時30分に目覚ましをセットやで」
彡(-)(-)「90分ごとにレム睡眠がくるから、何回かチャレンジできそう、ふあーっあぁ」
彡(-)(-)「……」
彡(-)(-)「あれ? なにするんやったっけ?」
彡(-)(-)「zzz」
90分後
ピピピピ
彡(゚)(-)「ふがっ、あー?」
彡(゚)(゚)「あっ、普通に寝てしもた!」
彡(-)(-)「もう一度や」バタッ
彡(-)(-)「……(尻が痒いけど、ガマンや)」モゾモゾ
*
彡(゚)(゚)「……」
彡(゚)(゚)「アカン」
彡(゚)(゚)「まったく、できる気がせん」
彡(゚)(゚)「幽体離脱チャレンジはじめてから、もう3か月くらい経ったか」
彡(-)(-)「やっぱりウソなんやろか? でも、ウソにしては情報が多いし、何年もページ更新されとるし」
彡(゚)(゚)「もっとええやり方があるはずや」
彡(゚)(゚)「……」カタカタ
彡(^)(^)「おっ、幽体離脱の方法も人気ランキングがあるんやな」
彡(゚)(゚)「……これは……絶対に成功、ふむふむ」
彡(゚)(゚)「えっ、危険だから自己責任?」
彡(^)(^)「どうせ夢なんやし、へーきやろが」
彡(^)(^)「これや! これしかないで」
彡(゚)(゚)「やだ、よく見たらこの方法……なかなか人気やんけ。信じるで、みんな!」
彡(-)(-)「こんなええ情報、なんで読み飛ばしとったんやろワイ」
彡(゚)(゚)「まずは道具の準備や」
彡(^)(^)「使うものは小麦粉。ライターにロウソクや」
彡(^)(^)「全部、ウチにあったで。安いもんばっかりで助かるわ」
彡(゚)(゚)「部屋のドアと窓も閉めた」
彡(゚)(゚)「ろうそくを立てて、あっ火はまだやな」
彡(-)(-)「始めよか……」
彡(^)(^)「ワイは絶対幽体離脱するでー」クネクネ
彡(^)(^)「離脱するで、離脱するで、離脱するで」バタバタ
彡(゚)(゚)「すーはー、すーはー」ドタドタ
彡(^)(^)「りだつりだつりだつりだ……(疲れる限界まで踊って騒ぐんや)」ドスドス
彡(゚)(-)「ぜえ、離脱するでーはあ、おえ」ダダッ
彡(○)(○)「リダツリダツ……リダツくっ……(アカン、意識が)」
彡(○)(○)「小麦粉を部屋中にバラまくでーっ!」ガシッ
ブワッ モワモワアーッ
彡(○)(○)「リダツリダツ(今や! ライターでロウソクに)」
彡(○)(○)「……火」カチッ
これでワイも成功者やで
ドンッ
(´・ω・`) 「幽体離脱って成功したらきっと驚くよ。君もためしてみてね……っと」カタカタ
(´・ω・`) 「……ふう」カタカタ
(´・ω・`) 「この粉じん爆発のやり方はネタでしょ。だれもやらないって」
(´・ω・`) 「でも、たまに工場とかでホントに起こるみたいだから怖いよね」
(´・ω・`) 「安全第一だよ、ヨシ!」ビシ
彡(゚)(゚)「……」
彡(゚)(゚)「なんや、あれ?」
彡(○)(○)「これは、なんちゅうキレイな景色や」
彡(^)(^)「壁抜けもできるし、空も飛べるでー」フワ―
彡(^)(^)「よっしゃ、いろんなとこ行ったるでー」
【怖い話】彡(゚)(゚)「せや、幽体離脱したろ」 完
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます