第14話 ぽっぽ君のお洋服

哀れな飼いひよこであるぽっぽ君は、小さなセーラー服にネクタイを締めている。今日はこーちゃんと一緒に、新しいお洋服を買いに都会までやって来た。ぽっぽはこれ欲しい。それはロリータの王様のようなマントだった。だめ?こーちゃん?お前は国でも治める気なのか。そもそも君にはでかすぎるからだめだ。ハロウィンになったら吸血鬼用マントを買ってやろうか?ノスフェラトゥだとかドラキュラとか、君には似合わないと思うけどね。それとロリータだったらメイド服にでもしたらどうだ?ドレスもいいけどね。うーむ。これも赤ちゃんみたいで可愛いな。マントだったらこっちに刺繍が施された白いレースのマントがある。これにしたらどうだ?ぽっぽはこーちゃんとお揃いのネクタイが欲しい!じゃあ買ってやるからこの赤ちゃんみたいな服とレースのマントでも着てろよ。幼稚園児のスモックみたいだなぁ。君はお遊戯でもしてろよ。ぽっぽもこーちゃんみたいに研究したいの!戦争をやめさせるために!君の研究計画書読んだけどなかなか良くできてる。僕の研究生にでもしてやろうか?ただ歳が・・・。学費はぽっぽが払う!このお小遣いで!何年かかると思ってるんだ。まあ研究計画がパクられないよう、僕が少し進めておくよ、さあ、ここで外食したら、もう帰ろう。

こーちゃんは、赤ちゃんのようなスモックとレースのマントを着せられたぽっぽ君を肩車して運んで行った。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る