記憶の宝石館

星 太一

prologue――先生、昨日失恋しました。

『先生、昨日失恋しました。最悪の気分です』


 何度も読み返した。――あの時はもうこれ以上読みたくなかったこの二文を、ここ最近穴が開く程読み返している。

 たかが小学三年生のどうでも良いような恋の結末。

 それなのに何か大切なものを落っことしてきたような気がして胸がもやくやしている。


 ……どうして彼の名前を思い出せないんだろう。

(つづく)

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