獣失せ果て、月のみぞ知る

百舌鳥

獣失せ果て

 乾いた風が姫の耳元に喧噪を運ぶ。はるか西方の国のコロッセオを模したという、岩壁を掘り抜いて造られた円形闘技場の桟敷席は、既に物見高い群衆に埋め尽くされんばかりであった。群衆の視線が集まるのは、闘技場の中心にしつらえられた跳ね上げ扉。やがて、扉が軋む。重たい一枚岩よりできた扉が持ち上げられる。姫の喉から、息を詰める音。

扉の下から現れたのは、精悍な体つきをした青年だった。端正な顔立ちに、唇を固く引き結んだ見目麗しい美丈夫。纏うは襤褸布に、奴隷の身分を示す青銅の首輪。玉座の隣、貴賓席に座す姫の位置からは距離があるため細部はよく見えない。が、引き締まった身体の上には尋問によって負った傷が刻まれていることだろう。事実、現在も布には所々生々しい赤が滲んでいる。それでもなお、野生の鷲を思わせる鋭い眼光は衰えていない。闘技場の土を踏みしめ、周囲をぐるりと見渡した青年の瞳が姫を捉える。瞬間、張り詰めていたその表情がふっと和らいだ気がした。

 人懐っこく安心できる色を帯びた、馴染み深い微笑み。青年が浮かべたであろうそれに、かつての日々のような笑みを返すことも、為政者の娘らしく冷徹な無表情で通すこともできず。姫の表情は奇妙に引き攣り、刑吏が罪状を読み上げるのをただ聞いていることしかできなかった。

身分違いの恋。王国の所有物、一介の奴隷に過ぎなかった青年を王の私兵が捕らえ、血と死の匂いが色濃く染みついたこの闘技場に引っ立てた理由を一言で済ませてしまえばそんなものだった。

お忍びで街に出て暴漢に襲われかけた姫を、通りがかった青年が助けた。姫の身分によってではなく、己の信じる正しさに従って行動する青年に、最初に恋に落ちたのは、姫。父王の目を盗んで逢瀬を重ね、やがて発覚に恐れをなした姫は自ら身分を明かして関係を断ち切ろうとした。それを止め、暴君として恐れられる王の怒りを買う危険を冒してでも姫と共にいたいと願ったのは、青年。。一度はその手を振り払ったのも、支配者の娘という事実にも臆せず触れてくれるぬくもりが愛しかったから。差し伸べられた手をもう一度拒むことなど、姫にはできなかった。


「これより、刑を説明する!」

物思いにふけっていた姫を現実に引き戻したのは、隣に座す王の野太い声。

結局、危険すぎる恋は長くは続かなかった。度々王宮から姿を消す娘を不審に思った父王が配下に姫を尾行させ、姫との逢い引きの場に踏み込まれた青年は屈強な兵士達によって引き立てられていった。姫自身も無理矢理王宮へ連れ戻された。泣こうが、わめこうが、青年を解放してほしいという姫の懇願は誰にも届くことはなかった。改めて、姫は闘技場の様子を見下ろす。恋人の立つ場所と、その隣の跳ね上げ扉は、円形の闘技場のちょうど中央に位置する。跳ね上げ扉は既に閉ざされており、底面とほぼ一体化している。青年の立つ側から開けるのはほぼ不可能だ。そして、姫と王、一部の重臣達の座す位置から反対側の壁。貴賓席からよく見える位置に、大きく間をあけて二つの扉がある。青年から等距離の位置にある、全く同じ造りの重厚な鉄扉。一見人間一人の力で扉を開けるのは至難の業に見えるが、闘技場地下には扉に繋がる鎖と滑車があり、わずかな力さえ加われば勝手に開くことを姫は知っていた。つまり、一度どちらかの扉を開いてしまえば後戻りできないことも。

何故、この闘技場はこのような造りになっているのか。それはひとえに父王の悪趣味によるものだ。ざわつく姫の心境を余所に、王は自慢げに滔々と語り始める。

「身の程知らずにも我が娘を誘惑し、拐かしたこの者の罪。国を揺るがす大罪、五体を引き裂いて獣の餌にしても余りある!」

王の声に応えるように観客が色めき立つ。王も、観客も。本気で青年が万死に値すると思っている訳ではないだろう。結局は彼らも、王と同じく一人の人間が命を賭す場面が見たいだけだ。

(くだらない、実にくだらない真似を)

姫にとっては己の血筋など、生まれたときから自身を縛る窮屈な檻でしかなかった。人生でただ一人の恋人と触れあうことすらも許さなかったこの身分は、忌々しい枷となって姫にまとわりつく。

 滑稽だ。血筋を振りかざして君臨し、何の咎もない青年を大罪人と断じた王も。生まれの違いによって互いに思い合うことすら許されない理不尽を、娯楽として消費する群衆も。

 眉を寄せる姫には見向きもせず。王は自ら煽り立てた群衆の興奮を鎮めるかのように、芝居がかった仕草で両手を広げる。

「しかぁし! 我が国の慣わしとして、斯様な罪人にも一度だけ助かる機会を与える!」

 ついに、来た。こくりと姫の喉が動き、生唾を飲み込む。扉を見よ、と王の声が響いた。

「片方の扉を開けば、三日三晩餌も水も与えておらぬ虎がいる。罪人がその扉を開けば、生きながら貪り喰われるのみ!」

 血の気が引き、握りしめた白い指ががくがくと震える。姫は王の方向を見ない。猫が鼠を甚振るような笑みを貼り付けている様子は想像に難くない、姫の父親はそういう男だ。本題は、もう一方の扉。

「そしてぇ! もう一つの扉、その先には我がハレムより選びすぐった世にも稀なる美女が控えておる!」

(聞きたくない。聞きたくない!)

 姫にとっては、恋人が虎に食い殺されるのと同じく――否、それ以上に恐ろしい言葉。

「見事罪人が美女の扉を選んだ暁には。その場で罪を赦し、その美女を妻として与える!」

これまでの中で最大の、歓声が闘技場を揺らす。これこそが、人を追い詰め、その苦悩を堪能することを好む暴君の悪趣味の極地。哀れにも王の関心を引いてしまった罪人はこの闘技場に引き出され、自らの命と美しき妻を勝ち取る名誉か――残忍な獣に引き裂かれる苦痛に満ちた死を選ぶことを強いられる。

(こんなことは、馬鹿げている)

恋人であり、今は罪人となった青年が助かる道も。姫にとっては拷問に等しかった。暴君は罪人の事情を斟酌しない。王にとって家臣やハレムに侍る女はもちろんのこと、己の娘すら駒のうち。青年が生き延びたとして、扉の先に待つ美女を娶る以外の道を認めないことは火を見るより明らかだ。青年に拒否権はない。ましてや、青年と姫が結ばれる未来など。王の脳裏には欠片も存在しない。

(それだけなら、ここまで迷うことも苦しむこともなかったかもしれないのに)

姫は知っている。青年がこの闘技場に引き出されると知ったときから、あらゆる手を使って情報を手に入れようと駆けずり回った。その過程で、知ってしまった。片方の扉の向こうにて待つ女は、誰なのか。

彼女は、間違いなく国一番の美女だった。時代が時代なら、まさに傾国と例えるのが相応しいだろう。数年前に辺境の貴族によって差し出された彼女が城門をくぐった時、絶世の美貌を一目見ようと近隣諸国から人々が詰めかけたとの噂は姫の記憶にも新しい。姫が知らぬだけで、ハレムにて余程の王の不興を買ったのか。はたまた、王すらもあまりの美貌に恐れをなしたのか。いずれにせよ、たかが罪人に与える景品としてはあまりにも不釣り合いな、麗人。蝶よ花よと育てられ、その微笑みは咲き誇る百の花にも勝ると評される姫をして、嫉妬に狂わせた女。

(愛しいあなたが、彼女を娶るなんて。――あなたが彼女に、恋してしまうかもしれないなんて)

 実際に青年がどう思うかは、姫にとっては問題ではなかった。青年が美女の扉を選べば、強制的に美女とめあわされる。いずれにせよ姫と正式に結ばれることはなく、姫はいずれ王の定めた有益な相手に嫁がされるだろう。互いに、運命を拒むことはできない。

(だからといって。生きたまま、虎になんて)

恋人が目の前で惨殺される。暴君として知られる王のもとで育ち、この闘技場で行われる処刑よりも遙かに残虐な出来事を山と目の当たりにしてきた姫でさえ。人生でただ一人、初めて心から愛した人を目の前で喪うなどという出来事はとても耐えられるものではなかった。

「罪人よ! 罪人のまま獣に喰われるか、試練を乗り越えた英雄として生き延びるか! 選択の時は来た!」

 玉座に座す王の叫び。一人の人間が生死を賭す場面を絶対的な安全圏から見下ろしていることへの、隠しきれない優越感に満ちている。闘技場の中央に立ち尽くしたままだった青年が王の声に反応し、王と姫の座す方へ振り返る。瞬間。青年と、姫の視線がかち合う。

想い合った二人には、それで十分だった。王と観客の視線が完全に青年に向いた、その一瞬。姫の手が素早く動き、右を指す。白手袋に包まれた華奢な指先が示す先には、鉄扉。

買収に脅迫。箱入り娘の考え得る限りの手を使い、姫は青年を助けるために王の目を盗んで駆け回っていた。そうして得た情報は二つ。片方は、扉の先で待ち受ける女について。そしてもう一方は、どちらの扉が虎を隠し、どちらが美女を隠しているか。


 そうして、姫が青年だけに指し示したのは右の扉だった。

 右の扉のその先に待つは――哀れな餌を待ちわびる虎。


(私のために、死んでちょうだい)


そのとき姫の心を占めていたのは、純然たる殺意だった。青年が決して自分のものにならず、あまつさえ自分を遙かに上回る美貌を有する絶世の美女を娶るであろう未来への憎悪。青年を自分だけのものにしたい、互いの存在をそれぞれの人生にしかと刻み込みたいという独占めいた恋情。ふたつが絡み合い、混じりけのない殺意となって姫に虎の扉を示させた。

姫が指し示した方向を、青年もしかと見てとったのだろう。頷くように顎が小さく揺れる。きびすを返し、青年は扉の方向へ歩き始めた。

二つの扉と等距離を保ちながら、中間点を青年は歩む。姫も、観客も、王も。固唾を呑んで見守るなか、とうとう岩壁まであと数歩といったところで。青年は一方の扉に向かって駆け出した。数瞬のうちに距離を詰め、分厚い鉄板に身を押しつける。扉がわずかに内側へ動くと同時、地下に設置された滑車が回り始める。緊張の糸が切れたのか、へたり込む青年の前。人々の視線を集めてゆっくりと扉が開く。


 ややあって。左側の扉は開ききり、分厚い垂れ幕の中から妖艶な色香を纏う女が姿を現した。


 姫の絶叫は、音にはならなかった。無理に伸ばされた、乾いた喉がひりついた痛みを訴える。何故。どうして。姫の混乱は留まることを知らない。自分の体も支えられず、豪奢な椅子から身体が零れ落ちると同時。場内に響く怒号と歓声を割り、朗々と響く父王の声。運命の確定を知らせる宣告。

「婚儀の支度をせよ!」

 さぞかし無様な姿を晒しているのだろうが、座席から滑り落ちたことは幸運だった。床に這う姿勢になりながら姫は思う。視界が低くなったことで、姫の姿は貴賓席の手摺りの下に隠れた。闘技場に立つ青年の方から現在の姫の姿は見えず、姫もまた青年と彼に寄り添う美女の姿を視界に入れずに済む。

「姫様!」

手を伸ばし、駆け寄ってきた近侍の頬に這わせた。姫が近しい家臣に、王に知られたくない頼みをする際の合図。主の意を敏感に察した近侍は姫を抱き起こすふうを装いながら、さりげなく姫の口元に耳を寄せる。声を潜め、ふたつ頼み事を囁く。近侍がかすかに頷いたのを確認し、顔を上げた姫は周囲にも聞こえるように声を張る。

「緊張したからひどく疲れてしまったわ。私は王宮の居室に帰ります。今日一日は、決して邪魔をしないで」

今度は、きちんと声が出た。立ち上がって歩き出そうとしてふらつき、また別の侍女に支えられる。最初に頼み事を託した近侍が桟敷の下へ、今まさに婚姻の誓いを挙げようとしている青年のもとへ向かうのを視界の端に確認して。振り返ることなく、姫は輿へと足を進めた。

(どうして。どうして、どうして、彼は正解を知っていた? 有り得ない。なら、見破られて?)

輿を運ぶ奴隷達の迷いのない足取りとは裏腹に、姫の脳裏は依然として混乱で満たされていた。背後に付き従う侍女と家臣達も姫の意識にない。

いつまでも同じ問を繰り返す姫の思考が、ふと止まった。輿の出入り口から、眩しい光が差し込む。岩壁に掘られた闘技場のトンネルを抜け、陽光照らす屋外へと姫の乗る輿が進み出たのだ。頭上に照る太陽は姫の現実逃避を許さない。燦々と降り注ぐ光の照らす真実はひとつだ。

(私は、失敗した。失敗して、死を願った恋人に裏切られた)

 運命が決した瞬間の喉と同じように。姫の瞳から、涙は一滴もこぼれなかった。

 その日の夜のことだった。

 王宮内、姫の自室。閉ざされた扉の前に控えていた侍女が、室内から響いた音にびくりと肩を震わせる。明らかな破壊音。しかも、今晩だけで何十回目になるかしれないもの。夕刻、闘技場より帰って以来。姫は部屋に引きこもり、荒れ狂っていた。ひびの入った鏡台。ずたずたに引き裂かれたシーツ。無残に足を折られて転がる椅子。破壊されて床に転がるものは全て、姫が欲しがって自室に置くことを望んだ最高級の調度ばかりだった。たった今床に叩きつけたばかりの香水瓶の欠片を見つめながら、姫は荒い息を吐く。扉の先、びくびくとこちらの様子を伺う侍女の気配を感じるが、決して入るなと言い置いた以上室内に立ち入って止めることもできないのだろう。姫がこのように癇癪を爆発させるなど、幼少期以来の実に十数年ぶりのことであった。

(本当に、父君の血を色濃く引いていらっしゃる)

 そう口にしたのは家臣の誰だったか。その言葉は、姫の我儘をぴたりと止めさせるには十分だった。自室に戻り、扉に内鍵を掛け、ふと視界に入った鏡に映る己の姿が。物心ついた頃よりあれだけ嫌悪する父王に――己の意に沿わぬ人間へ容易く死を命じる人間に、よく似ているように見えた。それだけで、姫の心の堰が壊れるには十分すぎた。

 三つ目の香水瓶を壁に叩きつけようとする手を止めたのは、扉を軽く叩く音だった。誰何すれば、あの闘技場で頼みを託した近侍の名乗る声が返る。きつく握りしめていた香水瓶を放り出し、姫は扉へと駆け寄った。

「伝言は」

「はっ。しかとお伝えしました」

「例のものを」

「ここに」

 細く開かれた扉の隙間から、小さな袋が差し入れられる。拾い上げ、中身に間違いのないことを確認した姫はひとつ頷き、近侍を下がらせた。

 割れずに残っていた数少ない葡萄酒の瓶を掴み、姫は露台へと歩み出る。一人で過ごす満月の夜、いつもそうしていたように寝椅子に寄りかかれば、南の空に昇る欠けた月が視界に入った。

 ほんの数日前までの、王の目を盗みながら青年と交際していた期間。逢い引きの日は決まって月に一度、満月の晩だった。それでも、秘密の関係である以上密会が叶わないときもしばしば存在する。その時のために交わした約束がひとつ。


 まみえることの叶わない満月の晩は、必ず同じ月を見て過ごす。


『砂漠を渡るキャラバンの男達は、故郷の恋人と同じ月や星を眺めて愛しい人に思いを馳せるのですよ』

 脳裏に蘇る、彼の優しい声。振り払うように頭を振り、姫は行儀悪く葡萄酒の瓶に口をつける。青年が教えてくれたキャラバンの風習をもとに、姫は逢瀬の叶わぬ日は自室から満月を眺めて過ごしていた。曇天の夜も、大雨降る夜も。そうすることで、城下町のどこかで同じ月を見ていると誓った恋人を傍に感じることができた。

『今夜は満月ね』

 それが、闘技場にて彼の運命が決したのち近侍に託した伝言。皮肉にも、今日は歪に欠けた月の輪郭がよく見える晴れた晩だった。

(今更、あなたが馬鹿正直に私と同じ月を見ているなんて思わない)

 独り胸の内で呟きながら、姫は近侍から受け取った包みを開く。膨らんだ小袋の中は、指先ほどの大きさをした黒い粒で満たされていた。

『通称、羊飼いの涙。触るだけなら害はありませんが、実を潰した汁が傷口などに触れると危ないから気をつけてください』

 王宮の外を何も知らなかった姫に、青年が教えてくれた物事のひとつ。その実を一粒でも口にした羊が数刻のうちに事切れることからそう呼び習わされている、猛毒の果実。

 南東の草地に自生するこの植物のことなど、羊飼いはおろか城下町の民草とさえまともに交流しようとしない家臣達が知るはずはなかった。だから、姫もそうと知らない近侍に命ずることで猛毒を容易く入手できた。

「望めど手に入らないものなら、壊れてしまえと願ったわ。それすらも、叶わなかった」

 もう一口、葡萄酒を飲み下す。身体が仄かな熱を帯びるのを感じる。

「ねえ、――」  

 姫の唇から紡がれた、恋人であったはずの男の名は夜風に掠われていく。

「おめでとう。貴方は私が手に入れられなかった、唯一」

 悔いたとて遅すぎる。取り返しなどつかない。されど、叶うなら。

「恋に狂うあまりに愛する人の死を願った、愚かな姫のことを。どうか、覚えていてね」

 無様に痩せ細り始めた月を見上げながら。姫は小袋から掴みとった黒い果実を口に押し込んだ。噛み砕いた次の瞬間にはぴりぴりと痺れる感触。異変を訴える舌を無視して葡萄酒で喉へ流し込む。飲み込んだあとに広がる味は、意外と甘く。いつしか一筋の雫が頬を伝い落ちていくのを感じながら。鈍く光る月に照らされ、姫はそっと瞼を閉じた。

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