　あらすじ────

　1980年代の東京で、人々は華やかな時代を謳歌していた。主人公「矢作（やはぎ）省吾（しょうご）」もそんな時代を生きるひとりの若者であった。街で出会った少女「高中（なかなか）由唯（ゆい）」に惹かれ、バイクで駆け出す日常を過ごしていたある日、省吾は友人「中川（なかがわ）」に呼び出され、地下駐車場で謎の巨大なバイクを見せられるのだった。

　このバイクとの出会いによって省吾の日常は終わりを告げ、自分達の生きる1980年代東京の真実を知らされる事になる。

「メガゾーン23（トゥースリー）」は1985年に発売されたアートミック制作のOVA作品です。スーパーロボット大戦にはスパロボDにて初参戦であり、現在まで一度しか参戦していない。

　2023年というわけで、23繋がりでメガゾーン23をご紹介。ちなみに僕は23をにじゅうさんと、つい読んでしまいますが、正しくはトゥースリーもしくはツースリーですね。

　自分達の生きていた東京が時代も含めて偽物であり、巨大な宇宙船の中であったというなかなかハードなSF作品です。PERT1、PERT2、PERT3まであり、省吾はPERT2までの主人公でありPERT3からは別の主人公になります。といってもPERT1とPERT2でキャラデザと声がガラリと変わるのでビックリしますね、PERT2はもうPERT1の少年サンデーっぽい絵からヤングマガジンの走り屋みたいな絵柄になります。ちなみにPERT1の声優さんがワクワクさんで有名な「久保田雅人（くぼたまさと）」さんでPERT2は「矢尾一樹（やおかずき）」さんに何故か変わっています。

　まぁ、一番外見が変わるキャラは「B.D.（ビーディー）」という「塩沢兼人（しおざわかねと）」さんが声を当てたキャラですね。線の太いガッシリとした軍人の見た目からビジュアル系ロックバンドのような線の細いエキゾチックな男性のエロス漂う見た目に変貌しております。声が変わってたら確実に誰かわからなくなる自信がありますね。

　スパロボDだとPERT1キャラデザのままPERT2までやるのでエロス漂う見た目では出てきません。

　PERT1,PERT2が宇宙船の中という特殊な環境で終わるためスパロボDではいったんストーリーをメガゾーン23のみで終わらせてからPERT2ラスト展開の後に次元転移して合流するというスパロボではあまりない荒業を使っています。合流後のクロスオーバーは「機動戦士Ｖガンダム」のザンスカール帝国に戦力を軒並み奪われバイク乗り魂を見せつけられたり「マクロス7」の熱気バサラと矢作省吾の友情が描かれたりしますね。

　主人公機の「ガーランド」がスパロボでは恐ろしくヤバい機動力と命中率を誇り、切り込み隊長を任せられますね。これ、何気に凄いことなんですよ。スパロボDはですね、敵の命中率が恐ろしく高いのです。アムロ・レイだろうが運悪けりゃ当てられる。真ゲッターは基本2で分身回避技能である真マッハスペシャルの保険を掛けといた方が良いというバランス。その中でほぼほぼ当たらないと当てまくるを繰り返すガーランドは化け物といって良いのです。しかもですよ、最近のスパロボでは当たり前の技能「サイズ差補正無視」導入前なのですよ。サイズ差補正無視は二年後に発売される第三次スーパーロボット大戦α終焉の銀河へで鋼鉄ジーグの小隊長能力「サイズ差補正無視を付与する」で初導入されます。ちなみにこの時から特殊技能育成でちゃんと個々に付けられるぞ。

　が、このスパロボでのガーランド、唯一弱点があります。それはMS（マニューバ・スレイブ）への「変形」いわゆるロボット形態になる事ですね。MSになると最強の高機動力が失われ、あっという間に敵の的に早変わり。乗り換えのプロトガーランドになってから使える一番攻撃力の高い武装、PERT2の矢作省吾の仲間である暴走族を召還する「トラッシュ」が使えるのもバイク形態であるMC（マニューバ・クラフト）形態でしか使えないので変形する意味は無し。装甲は上がるが元々二発で沈む紙装甲が三発くらいまで耐えられる程度なので無駄というね。宇宙ステージでは強制的にMS形態にされるのでお留守番必須。強化パーツ使おうともMCにはなれない仕様。大人しくガンダムの方のMSに頼りましょう。

　元スパロボプロデューサーの寺田さんはこの作品が大好きだそうで、スタッフがロボ作品かと難色示すなか俺の中ではロボ作品だとゴリ推して参戦させたと当時のゲーム雑誌で言ってた記憶があるけど、ラジオでそんな事は言ってなかったので記憶違いかもしれない。でも、シナリオは書いてない（Dの開発は下請けの外注でシナリオも同じ）ので次に参戦させる時は自分で書くとラジオでしっかりと意気込んでおられた。もしも出る時はPERT2の矢尾一樹さんもいいんだけど、少年時代のNHKの推しとしてはワクワクさんに是非とも矢作省吾を再び演じて欲しい。PS3のゲーム「メガゾーン23青いガーランド」で演じてくれたので依頼すればやってくれるはずと信じたい。

　と、最後はスパロボ熱で締めてしまった。本当は「時祭イブ」とかスパロボDに採用されてない神曲「背中ごしにセンチメンタル」とかを語った方がいいんだろうけど、きっと、他のガチの方が何処かで語ってるはずなのでこちらでは割愛。このエッセイのロボ作品のメインはスパロボを中心に語るように出来てますので、では。