幻影異聞録#FE


 あらすじーーーー


 舞台は現実の東京。五年前、舞台演劇中に多数の芸能人が謎の失踪を遂げる行方不明事件「こけら落とし消失事件」が発生する。

 五年後――平凡な高校生「蒼井あおい いつき」は仲の良い同級生「織部おりべつばさ」がアイドルオーディションの最終選考に残った事を聞き応援へと駆けつける。ところがそのアイドルオーディションで不穏な動きが起きる。バラエティー司会者がつばさがこけら落とし消失事件で行方不明になった新人アイドルの妹だと暴露し罵り始めたのだ。なぜバラエティー司会者がこんな酷い奇行に走ったのか解らず唖然とする出演者や観客の目の前で突然現れた怪物につばさを含めたアイドルの卵達が幻想異世界へと連れ去られてしまう。つばさを助けるために咄嗟に幻想異世界の扉に飛び込んだ樹もまた怪物に襲われる。その時、樹の胸に輝く謎の光を怪物にかざした瞬間、怪物が変化を起こす。隙を着き逃げだす樹だったが別の怪物に襲われてしまうが、先程の怪物が樹に力を貸すと語りかけるのであった。

 ーーーー彼の名は「クロム」記憶を失った異界の英雄がひとり。



幻影異聞録げんえいいぶんろく#FEシャープエフイー」は任天堂さんのシミュレーションRPG「ファイヤーエムブレムシリーズ」と悪魔合体RPG「真女神転生シリーズ」等で有名なATLUSさんとのコラボ作品であります。2010年にコラボ発表。2015年にRPGとして発売され、Nintendoswitchにリメイクして欲しいゲームソフト投票に選ばれ2020年に北米板タイトルの「Tokyo Mirage Sessions #FE」をベースに「幻影異聞録#FE encore」として発売されました。僕がプレイしたのは「encore」です。


 当初はファンタジーSRPGにATLUSゲームでお馴染みの「悪魔」等を登場させるものだったらしいですが、なんやかんやあって芸能界を舞台にしたATLUSさん得意の現代RPGになったようです。が、この芸能事がFEシリーズの巫女要素と結び着いてたりするので侮れません。ちなみに魔法はサインを宙に描くのですが魔方陣とかエルダーサインではなく芸能人のサインです。あと魔法はメインがATLUS(ダイン系)で「セッションスキル」という攻撃連鎖補助魔法が任天堂(エル系)です。


 #FEは「パフォーマ」と呼ばれる人間の生命力の光を狙う「ミラージュ」という怪物が起こす不可解な事件を解決して行くストーリーです。しかし、ミラージュにも善悪があり樹達と契約を交わし共に戦う者もいます。それが異界の英雄のミラージュ(FEシリーズの味方キャラ)達です。契約を交わす事で「ミラージュマスター」となりクロム達英雄は「カルネージ」と呼ばれる武器の形へと変身し共に戦うのです。

 パフォーマは様々な才能の光でもありミラージュはパフォーマの源泉とも言える芸能を主に狙っており、五年前から密かにミラージュ退治を行っている芸能事務所「フォルトナエンタテイメント」に樹とつばさは所属することになり、つばさは行方不明になった姉を探す目的と夢だったアイドルとしての芸能活動を始めるのです。芸能界には興味の無い樹もつばさの芸能活動のサポートをしながら自身も新人芸能人として共に少しずつ成長しながらミラージュ事件を解決してゆくのですよ。


 他にチキというミラージュが執り行ってくれる「カルネージ・ユニティ」と呼ばれるものがあります。このカルネージ・ユニティはクロム達が変身する「カルネージ・フォーム」をパフォーマやミラージュの魂等を掛け合わせて変化させてくれます。これはFEシリーズの消耗品である「武器」とメガテンシリーズの仲魔を消耗し組み合わせより強力な仲魔を誕生させる悪魔合体を現したシステムです。カルネージを成長させることで様々な戦闘スキルを獲得できるので前より弱い武器でも無駄にはなりません。

 他にも「レヴィアント・ユニティ」というものがありますが長いので割愛。簡単に言うと補助スキルの解放です。

 これらのパフォーマはストーリーの展開や表現者としての覚醒(才能のレベルアップ)宝箱等から獲得できます。


 あと、最大の特徴は戦闘時の「セッション」ですね。敵ミラージュの弱点を突くと覚えた「セッションスキル」に応じて次々と繋げてゆくシステム『例・ジオダイン(雷魔法)→雷追の雷撃(雷弓)→雷追のエルウインド(風魔法)→風追のエルブリザー(氷魔法)→氷追の炎撃(炎槍)等』。

 控えのサブキャストの飛び入りとコラボユニット「デュオ・アーツ」からのアンコールも含めると総勢十名(メインキャスト3 サブキャスト4 チキ1 社長1 トレーナー1)による二十回以上の攻撃を一回で叩きこむ事ができ、目の前でアイドルコンサートや演劇、ヒーローショー等が展開され戦いをひとつの舞台へと押し上げかなり楽しいです。初撃に得意な攻撃が更に強力になる「アドリブセッション」が発動するとまた激熱なのですわ。

 これらは各キャストのサブストーリーのパフォーマ、switchからの追加ダンジョンの宝箱取得のパフォーマ等からチキによって解放されます。社長の思いつきでの追加もあります。


 本作は続編も視野に入れて開発されていましたけど五年前の「WiiU」の売り上げ不審で好評価を受けながらあまり売れなかったそうで今回の移植で売れれば続編の話も再びらしいです。

 今回プレイして、面白いので続編があればやってみたいです。いまも人気なアイドル要素もかなり活かされてますから軌道に乗れば人気タイトルに化けると思います。

 やるとしたら今回は登場作品が「暗黒竜」と「覚醒」に絞られていたので他タイトルも登場させて欲しいですね。希望ミラージュは「アイラ」「アーダン」「レックス」「ジャムカ」シーフも欲しいから「パティ」も……OH、ミステイク! これ全部「聖戦の系譜」のキャラ! 偏ってマース!ソーリィ……。


 switch持っててRPG大好きな未プレイヤーの方にはオススメの一本です。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る