ヒューマン・レポート
オモイカネ
第1話 序 1
私は、結局のところ、貴方を見捨てたことになる。
どちらを選んでも後悔するのなら。
せめて、私を選んだことで後悔して欲しくなかった。
それは、貴方のことを想っての選択ではなく、私の我儘に過ぎない。
どうせ後悔するのなら――私の知らないところで、私が感知しないところで。
そんな、浅はかで愚かで独り善がりな薄暗い心情のまま、そう思ってしまったのだった。
それがどういう結果を生むのか、私は知ってもいたし、予想もできていた。
ただ、想像がつかなかっただけだ。
とはいえ、貴方は、私を恨むのでしょう。
私が勝手に貴方を恨んだように。
貴方は私を、許さないかもしれない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます