魔女狩り戦線
逢川ヒロ
プロローグ
「魔女とは悪である」
昔、世界のどこかで偉い人が言ったらしい。
魔法の類が本気で信じられていたその時代。海外の教会の多くは、仇をなす者として魔女を厳しく罰した。
教会が国や世界の中心になっていた時代の事だ。一般市民は教会の言葉を完全に信じ込んだ。
その結果として、報酬目当ての密告合戦が始まり、罪のない多くの人々が罰せられる事になった。
やがて時代が変わり、魔女狩りへ関する法が制定された。
科学が発展し、魔法はありもしない夢物語、フィクションでしかないと考えられるようになった。
時代を重ねるごとに、世間の魔法への視線が変わった。関心が薄れた。
魔女狩りも、遠い時代の他人事だと考えられるようになった。
かつて、善良な一般市民が、根も葉もないことを言われ、処刑された。
かつて、国のために戦った英雄も、最期は魔女だと言われ、処刑された。
月日が流れ、遠い過去の記録として葬られた魔女狩り。
現代では、創造物でしか聞くことのないその言葉。
それが今、科学の進んだ現代で、密かに続いている事を、
俺達はまだ知らないでいた。
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