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 何気なくつけたテレビ、子ども向けのアニメが放送されていた。合間のCMでは、本編に出てきた魔法の道具だったり、妖精が喋っていたり。グッズがたくさん紹介されていた。


 それは全部電池で動くものばかりだ。スイッチひとつで、魔法の杖は光る。妖精の縫いぐるみは動き喋る。生きているかのように思える。

 決め台詞や振りをやれば、力を得たような、主人公みたいに近づける気がして楽しいんだよね。


 YouTube、ブログ。様々なSNSでみつかる、憧れの人。似たような考え、行動パターンが同じだったり。同じ物を持っていたら、近づけた気がした。出来る人のように思えた。気分が高揚していた。


 たぶん、何歳になっても、憧れの誰かに変身したいのかもね。




───以下、呟き。


 ブルーピリオド、5巻目。

 主人公が基本は真面目だし、優等生だからか、自分にも台詞がグサグサきて仕方ない。


『溺れてるときの息苦しさとか、海の暗さは溺れた人同士でしか共有できへんやん。

 その人と話したかったら、飛び込むしかないんやで。ま、そこまでする必要あるかどうかは知らんけど』

 これに関しては、道徳の教科書にいいんじゃないかと読みながら思いました。辛かったよね、大変だよね。言うのは簡単ですけど、それだけじゃ届きませんからね。なにが分かるのよ~って。



 勉強は全然ですけど。

 サボらずに授業受けるとか、そういう点では優等生だとか、模範的。その言葉が合うんじゃないでしょうか。もう少し積極的になればね~、通知表によく書かれたこと。

 主人公は予備校で会う人に、ほんま優等生やなぁ、と言われイラッとしてた。私は『真面目』って言われるとムッとしちゃうかな。


 パソコンでホームページ作成するとか、美術とか。隣同士で見せ合うことになって、真面目だと言われたとき、何も無い気がして虚しかったなぁ。めちゃくちゃシンプルだったし、突っ込みよう無いよなーとは今なら素直に思えます。



『絵が得意でも、ずっとやってても、すごく好きでも。戦うことがツラいなら、それを選ばなくてもいいんだよね。

 自分に無理のない選択すんのって、案外むずいじゃん』

 それまでの経験から、そうだよねって思えるし。ハッとする内容だったから、いろいろ溜め込んでんのかもしれない。ショートストーリー+ぽつぽつ何かを書きたくなったのは、発散したいのかもしれません。


 ちょうど良いって、むずかしいです。



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