婚約破棄されたので取り敢えず王位をいただきます!

雪月華@33331111

第1話 婚約破棄ですか・・・

えーっと皆様御機嫌よう?という雰囲気ではないですね?私、レティシア・マリー・ラプレッツァ第4王女です。そして今は宮殿の『花夢の間』に居るんですけど、実は婚約に関する大事な夜会なんでした。でも、私の婚約者、ゼーセック・サズベータ侯爵子息が、・・・。桃色の髪の一般的にいえば見目麗しい方であると思われるご令嬢とイチャイチャイチャイチャ・・・。あの桃髪令嬢、王女の婚約者に手を出してタダで済まされるのかしら・・・?まぁ、タダで済ます気などこれっぽっちもないですけど。


「ゼーセック様?そちらのご令嬢のこと、紹介して頂けませんこと?」


なかなか向こうから言う気はないようなので、切り出しちゃいます。良いですよね?だって相手は不義を働いてるかも知れませんし。


「ん?ああ、居たのか、レティシア。彼女はローゼット・マーマレード子爵令嬢だ。」


王女に、いたのか?って。言葉遣いがなってませんね。叩いて教えてあげるべきかしら?


「御機嫌よう、レティシア・マリー・ラプレッツァ第4王女殿下。私、ローゼット・マーマレード子爵令嬢ですわ。」


いやいや、あなたに発言は許可してないんだけどー!?勝手に話し出すなよー子爵令嬢ー!!まぁ?私は許してあげますけど?


「婚約についての大事なお話の場ですのに、そのように他のご令嬢とお戯れになるのはどうかと思いますわ、ゼーセックさま。」


あくまで穏便に済ませようと思ってますから!私は!


「?あぁ、そうだったかな。俺はそんな事はどうでも良い・・・。皆の者!聞いてくれ!」


えーっとさ、さっきから気になって・・・前々から気にしてはいましたけど、なんで王女相手に子息ごときがタメ口なんですか?お花畑さんですかね?


「俺は、此の度王女レティシアとの婚約を破棄させて頂く!」


ザワ〜っとどよめいてますね。これで満足ですか?子息。


「そうですの・・・では理由をお聞かせ願えますかしら」


「理由?そんなもの貴様自身がようしっておろう!」


「身に覚えがございませ〜ん」


あ、ちょっと馬鹿にしすぎましたかね?でも事実は事実、ハッキリしておくに越したことはありません。


「なぁッ!!事実、貴様はさっき我が愛しのローゼットを無視したでは無いか!有り得ぬ!死罪に値する!なんなら国外追放だ!」


あなた達がね?ん?やっぱり頭がお弱いのかしら?

王女に不敬を働いて、その上殺す宣言・・・。

斬首刑はなしになったわね。恐らく庶民の間で公開処刑かしら。その時は絞首刑を望みますね。

そうそう、斬首刑と言うと残酷なイメージがあるけれど、苦しみを少なくするある意味優しい刑なの。だから貴族の多くは死ぬ時は絞首刑より斬首刑を望むわね。


「おい近衛兵共!この無礼な令嬢レティシアをひっ捕らえろ!」


動かないわよねー笑流石に王の娘は無理だって〜。


「近衛、この無礼なもの2人を捕まえて地下牢へ入れなさい?」


「はっ、姫様。」


「ななななんだとー!!??」


いやいや、なんだとーも何もなく、私は王女、あなたは侯爵子息。王位継承権も持ち合わせてない人の命令になんで近衛兵が聞くのよ。お花畑はやっぱり貴方の方だわ、ゼーセック。

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