三十七曲目:Ado『踊』
Twitterの方で「書くかも」と呟いてから3週間たってしまいました、本当に申し訳ない。
ということで、今回は近頃話題を集めているAdoさんの現時点での最新作『踊』のレビューです。
本当は『うっせぇわ』のレビューも書こうかと思っていたんですけどね……。
あの曲はどこか「引っ張られてる」雰囲気があってあまりしっくりこなかったのもあって、以降Adoさんの曲は聴いていなかったのです。
ところが、友人に『ギラギラ』を勧められて聴いてみたらまあ見事にハマってしまいまして。その直後にリリースされたこの『踊』に見事にダメ押しでKOされました。
Adoさんの魅力って、感情表現の豊かさとハリのある力強い地声にあると思っていて、それが『うっせぇわ』だと少し殺されてしまう感じがあるんです。
Adoさんの真髄は、話題になった『うっせぇわ』よりもむしろ、その次に発表された『ギラギラ』に出ています。ミドルテンポのエモーショナルな楽曲でこそ、Adoさんは輝く。これは私の中で確定事項です。
そして、その魅力を存分に引き出しつつも、一番知名度がある『うっせぇわ』のハードさも含ませている『踊』は現状最強なんです。
エレクトロスウィング、というジャンルになるのでしょうか、非常に揺れるリズムに乗せて、感情豊かなAdoさんの声が心地よいですね。
『案外さくっと行っちゃいそう』のところなんか最高です。ちょっとおちゃらけた感じが聴いていて面白い。
サビでも地声と裏声を切り替える部分はちょっと間があって、『うっせぇわ』出会ったような歌詞との雰囲気の乖離も少ない。非常に綺麗にAdoさんとマッチしている曲だと思います。
途中で入るがなりが格好良くて好きですね。
あとはGigaさんが手がけているだけあって、トラックの暴れっぷりが気持ちいい。彼(で良いのだろうか)は細かいジャンル分けは問わずEDMを主に手がける人で、今回もその魅力がぎゅっと詰まってます。
Adoさんの声をサンプリング的に使用して遊んでいたり、間奏でやたら手数を多くして攻撃的な音を使ったり、もうやりたい放題やってる感じが出てます。
でも、ちゃんとAdoさんを引き立てるところはしっかりやっていて、かなり良いです。サビのエレクトロピアノも凄く気持ちいいですね。
本当に、この曲はすごく綺麗にまとまっていながら凡庸にはなっていない、素晴らしい曲だと思います。syudouさん手がける『うっせぇわ』ももちろん良い曲なのですが、あちらは作曲者であるsyudouさんの世界観がかなり濃く、それが微妙にAdoさんとマッチしていなかった。
syudouさんの世界観はかなり捻くれていてダークで、Adoさんとは微妙にソリが合わないと言いますか……。『うっせぇわ』もsyudouさんも大好きですし、否定する気はさらさらありませんよ。
ただ、『ギラギラ』を提供したてにをはさんや、今回のGigaさんが一枚上手だった、という印象です。
……単純に、自分がエレクトロスウィング大好きで、エレクトロスウィングというだけで無条件で好きになってしまうというだけかもしれませんが。
今回はここまで。
この頃話題を集めている人気歌手の新曲、ぜひ一度聴いてみてください。
『泣いても笑っても愛してね』のあたりの銃声好きです。
p.s.
syudouさんのラジオすごく良いので聞いてみて。
さらに追記
Bon-Odo Remixめちゃくちゃ良かったです。
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