第10話

武人との買い物から帰ってきて、9時にフィーネちゃんの自宅に向かった。

「こんばんは、フィーネちゃん」

「やぁ、鴻冶か」

リビングで寛ぐフィーネちゃんはテレビを観ていた。ニュースだった。

「この世は物騒だな。そう思わないか、鴻冶」

俺もソファーに腰掛ける。

「そうですね、煽り運転とかあって色々とこわいものですよね」

「そうだな。屈強な男が来たらこわい」

「そうなんだ、フィーネちゃんもそう思うんだ」

「うむ。で鴻冶はどうしたんだ」

「友達の武人と買い物に行ったんだけど、妹が部活だからって俺を誘ってきたんだ」

「いいじゃないか、買い物に行ったんなら」

「重度のシスコンなんだよ、その武人は」

ティーカップに入った血を啜りながら俺の話を聞いているフィーネちゃん。

「シスコンなのか、その彼は」


話が続いて、夜中の1時には帰った。

フィーネちゃんの顔を見れて、いい夢を見れる。

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