第359話閑話 結婚式練習と男同志の真面目な話
結婚式前に何度も本番の練習をすると感動もしなくなりそうな気がしてきた。
と言うくらい最近、毎日教会で仕来りに則った結婚式練習をしている。
前世で卒業式や体育祭の練習とかしてきたから慣れていると言えばそうだが。
「ここで止まって一礼して。」
祈ります。
はい。大司教さんのお話を聞く。
これも覚えるくらい聞いたぞー。
「誓のキスを。」
これがねー。くせ者で最初は恥ずかしくて出来なかったが。
今は大丈夫。
で、色々あって退場と。
「今日も終わったなー。」
「もう。覚えたよなあ。」
ルイスと私はいい加減だが王子とキャサリンは覚えてもそうはいかない所がある様だ。明日も練習になってしまった・・。
「あっ。ルイスに話があるんです。」
ん?
何か帰って欲しそうだよなあ。
「先に帰るよ。」
「ジェファーソン何だ?まあ、良いけど。」
キャサリンも不思議そうながらも私とキャサリンは先に帰ることにした。
・・・・・・・・・・・・
「取り敢えず、何処か個室のレストランに行きませんか?」
飯かまあ良いか。
「OK。行こう。」
何の話だか知らないが。
ちょっとまともなレストランの個室に2人で入る。
メニューは軽めにパニーニと珈琲。ジェファーソンも同じ物にした。
「早く話たかったんです!良かった!」
ジェファーソンは嬉しそうだし。
俺は全然何の話をしたいか思い当たらない。
「結婚式がもう直ぐなんですよ!」
「そうだよなあ。」
だから!!とジェファーソンが催促する。
「結婚式の後は?」
「披露宴だろ?」
なんだ?
「その後です!!」
ん?・・・?
あれ?まだ話してなかったのか?
「えーと。解った。」
そーれーかー!!
「切羽詰まってます!もう時間が無いんです。」
ジェファーソンは本当に困った顔をしているし。
「そーだよなあ。お互い初めてってなるとな。」
大変そうだなあ。俺達でも最初はちょっと大変だった。
「ジェファーソン的にはどんな順番だと思ってんだ?」
試しに聞いてみた。
「え??えっと。キスして?」
そこから赤面かよ。これ本番大丈夫か?
「ちなみにキャサリンの裸見た事は?」
「ある訳ないですよ!!」
そう怒るなよー。だよなあ。
一応、俺の感じで話を開始する。
「キャサリンの胸・・・。」
想像時点でジェファーソンが興奮してそう。
そりゃあなあ。ここまで我慢してきたんだもんな。
「兎に角、キャサリンの感じる所を探すしか無いな。気持ち良くしてあげないと。」
絶対に焦って先に進むなと念を押す。
「女性の身体はデリケートだからな。」
そう言うと感心した様にジェファーソンが素直に頷く。
「焦るなか。なるほど。」
他には?と本当に真剣。
「最終的には2人がどうしたいかって事になると思うんだよな。」
ジェファーソンは大きく頷く。
「マニュアルは無い。お互いで探して行く感じだよ。」
俺はそう思っている。
実際にルナリーとはそうだし!
「ありがとう。ルイス。」
納得したのかジェファーソンは微笑んだ。
昔からこう言う所は真面目なんだよなあ。
「遠慮はし過ぎるな!でも、焦るな!」
最後にそう言って男同志の真面目な話は終了した。
親友が幸せな新婚生活をおくれますように。
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