第215話男同志の真面目な話。下ネタでは無いぞ。
ジェファーソンから電話?何だろう。
ルナリーも帰宅したし明日はミサコンサートだし風呂入って寝るかと思っていた時だった。
「もしもし?ルイス?」
「どうした?」
電話口でクスクスと笑うジェファーソン。
気持ち悪いって。
「僕ね!プロポーズしたんです!」
「あー。そりゃ良かった。」
相変わらず冷たい!とブーブー言うジェファーソン。
どうせOKだったから電話して来たくせに。
「OKだったんだろ?」
聞いて欲しいんだろうから聞いてみる。
「はい!卒業したら結婚します!」
良かったじゃねーか。ジェファーソンも幸せそうだし俺もルナリーも頑張らないとな!
「で、お願いがあるんです!」
「何だ?」
ジェファーソンが急に無言になる。
「誰にも言わないで下さいね!」
「ルナリーには言うかもしれない。」
そこは正直に言う。ルナリーに隠し事はしたくない。
「ルナリーか。まあ、仕方ないです。王族って結婚するまで出来ないじゃないですか。」
「ああ。え??したのか?!」
俺も我慢したのに!とちょっと文句を言うと違います!と否定してきた。
「ルイスってそのー。あのー。誰に習ったんですか?」
ん?誰に?
「え?何を?」
「エッチですよ!」
ああ!性教育って学校で習わねーし。王族って指南役みたいなのに習うって聞いた事ある。
財閥も似たようなもんだ。執事とかから習ったり中にはメイドとやったりする奴もいると聞いた事ある。
しまった!前世の知識とは言えない!
結婚前なら習っているからまだしも突然やるとか普通じゃ有り得ないんだったな。
「うちの家、性教育がしっかりしていて!早くに父親に習った!」
もうそう言うしか無いだろう。
「グレンさんかあ。しっかりされている御両親で羨ましい。親から聞くならまだしも他人から聞きたく無いですよね!」
そうか?親から指導って絶対嫌だがそれは置いといて。
「今はしなくて大丈夫なんですが。昔の王族はそう言う指南役の女性を抱かなくては行けなかったんですよ!」
絶対に嫌だ!とジェファーソンは憤慨している。
確かに嫌だよな。好きでも無い女とはしたくない。
「今は?習うの?」
そう聞くとはい。。と小さく返事が来た。
「じゃあ、この前、同じ部屋になってもやれなかったんだ?」
しまったな。知らなかったのかー!冷やかしすぎたな。
ん?待てよ。じゃあ皆、きちんと知らないのに何となく冷やかしてたって事か。笑えてくる。
「何をするかは知ってます。そりゃ人体の図鑑とか見た事ありますし。」
「あー。あれなー。なるほど。」
あれか。リアルなので結構図鑑なのにエッチな気分になるやつね。
「でもね。途中が解りません!」
ピュアって怖い。教えろってか?まじかー!!
「そうだよな。」
「だけど!形式上で習うの恥ずかしいって言うか。何かもういかにも!って言うのが嫌だ。」
気持ちは解らなくもない。
「直ぐにとは言わないからさ。卒業までに教えて下さい。」
ジェファーソンが真剣だって言うのが伝わる。
こいつも王族なのに変わったよな。昔ならそのままの仕来りに従っただろうに。
俺達の存在が原因かもなあ。この世界の世界観をぶっ壊す。
「ああ。取り敢えずやり方くらいなら。」
恥ずかしいが友達とのエロ話だと思えば良いか。
「本当に?良かったー!!」
ジェファーソンが凄く嬉しそうな声でありがとう!と言ってきた。
「じゃ、明日コンサート頑張りましょう!」
ジェファーソンは悩みが晴れたように電話を切った。
そうか。この世界AVもエロ本も無いじゃないか!今、気づいた。
テレビは無いけど。本もそう言うの無いもんな。
庶民はどうしてるんだろうなあ?
俺、本当に産まれた家に恵まれたな。良かった。執事とかに改めて習いたく無いし。
さーて、風呂入って寝よー!
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