第201話観光だー!!

朝から国交の調印式が行われた。




正式にプラゲ国と国交かー。何か嬉しい。


輸出は小麦がメインでオリーブオイル何かも輸出するみたいだ。


輸入は織物や陶器、米少々。まだ輸出する程は米が余って居ないようだ。後は楽器!!これは有難い。


時代が進めば車や家電とかになるんだろうな。




調印式が終わり王子と光国さん、夏目さんが私達が待機していた客間へやって来た。


「お待たせ!」


王子が無事に済みましたと笑顔だった。




「じゃ、国立音楽ホールに行きましょうか!」


国立管弦楽団に話をつけているそうで今日は貸し切り公演だそうだ。


「貸し切りって凄いですね!」


エミリアがなかなか出来ない事ですよ!とびっくりしていた。




ホールまでは王家のバスで。


学校のバスやプラゲ国で乗ったバスよりシートのクッション性が良いし広い。


少人数移動の場合はやっぱり王族リムジンがあるらしい。ちょっと乗ってみたい。




「家の造りが全然違うのう。」


「パルドデアとかとも似てますよね。」


景色を見ながら光国さんと夏目さんが街が賑わっていて治安が良さそうだと言っていた。




「おお!凄い!あれは教会じゃろ?」


大司教さんが居る国立教会を指していた。




「そうです。国立教会です。」


「立派ですし美しい建物ですねぇ。」


海外旅行って全てが新鮮だよな。




国立音楽ホールに着くと更に感動していた。


「ほー!!これは近代的!」


「これが音楽ホールなんですか?大きい!!」




確かに音楽ホールだけは前世の建物に近いと思う。


ゲームに登場したり関わる所は何故か現代的。




中のロビーにも感動されるし何だか反応が新鮮だ。




「ようこそ!!」


スミスさんが笑顔で出迎えてくれた。


「本日は遠い所から我が国にお越しいただきありがとうございます。今日は管弦楽を堪能して行って下さい。」




「こちらこそこの様な場を設けて頂きありがとうございます。」


「初めてじゃから楽しみにしておりますぞ。」




光国さん、夏目さんは中の観客席にも非常に興味を抱き造りを真似したいと言っていた。


「この傾斜が親切ですね。後ろまでしっかり見える。」


音響が良さそうだ。舞台の造りが良いと感心しまくっている。




「あっ。アレックスいた!」


エミリアが嬉しそうに小さく舞台に向かって手を振るとブルーさんもニッコリと手を振り返していた。




「ほほう。あれがエミリアの御相手か?」


光国さんが冷やかす様にニヤりと笑うとエミリアは照れた様に頷いた。




会場の証明が薄暗くなり舞台が明るく照らされる。




光国さんも夏目さんもクラシック音楽をきちんと聞くのは初めてらしい。王子が選曲をスミスさんと一緒に考えたそうだ。


第一楽章から順次普段は演奏するが今回は良いとこ取りとなった。




「本日は宜しくお願いします。」


舞台上からスミスさんが一礼する。


拍手と共に演奏開始。




バッハのG線上のアリアやフーガニ短調、ベートーヴェンの運命やドボルザークの新世界より等の有名所を演奏される。




何度聞いても彼等の演奏は素晴らしい。


一人一人のレベルが高い!音が澄んでいる。




クラシックって解らないと眠くなるよなあ。光国さんが危険状態に見える。


夏目さんは聞き入っているが。


うつらうつらとし始めた頃にベートーヴェンの運命が演奏されビクッ!!とされていた。笑っちゃいけないが笑いそう。




ルイス、エミリア、ジョージは管弦楽団の演奏は勉強の場だと特に真剣なのに。。




ラストはホルストの惑星から木星が演奏された。Jupiter歌いたくなる。




演奏が終わり拍手!!


「素晴らしい!」


「うん。素晴らしかった!!」


途中、睡魔と格闘していた光国さんも絶賛していた。




「ありがとうございました。」


楽団一同がこちらに向かってお辞儀をしたのでこちらも更に大きな拍手を送った。


こう言う行為が本当にこの国は良いですよねと夏目さんがしみじみと言っていた。




演奏後に少しばかり話をする機会がありプラゲ国の楽器を管弦楽団も買う予定らしい。


楽器演奏に関しては直ぐにマスターしちゃいそう。




楽団にお礼を述べて音楽ホールを後にする。




「お昼の会食へ行きましょうか。」


そろそろ昼ご飯時。外食でお気に召されると良いのだが。




「此処凄い高級店ですよ!」


ジョージが教えてくれた。予約も取るのも大変な有名店。庶民には無縁な所な様だ。


「やっぱ来たことあるの?」


「あるなあ。美味いし高い。」


ルイスに聞くとお昼のコース料理でも高いそうだ。




私達まで御一緒に行けるとは!光国さん、夏目さんに感謝だなあ。


店内はシャンデリアが煌びやかで明るく、装飾にも拘ってある。如何にも高級店!だ。




奥には貸し切り部屋がありそこへ通された。




食べる物は決まっている様で談笑しながら待つ。


「この様な高級そうな店で無くて安い店で良いのじゃがなあ。」


「本当にありがとうございます。」




「お口に合うと良いのですが。」


王子は若干心配そうだ。食の文化が違うもんなあ。




高級店らしくちょっとずつ芸術的な料理が運ばれてくる。見た目が美しい。




この店はフランス料理系。


やたら美味い。トリュフ等の高級食材も惜しげも無く使ってある。


「美味いぞ。」


「これは美味ですねー!」


光国さんも夏目さんも頷き。ボードウェン国はパルドデアより飯が美味い!!と言った。




逆に1度そのパルドデア国のご飯を食べてみたい。




昼食後は美術館や博物館へ行った。オーソドックスな観光だ。




明日も何処かに行くそうだが観光する所ってあったかなあ?

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