第64話サンタの衣装を作ろう!

帰りにルイスに送って貰った時にちょっと我が家に寄って貰おう。採寸しよう。


「ルイス、採寸したいからうちに寄ってって」


「俺の先ず作るのか?まー良いけど」


「後、明日の朝、街まで連れてって!布とか買いたいから」


我が家には車がない。ルイスは笑顔でOKしてくれる。こういう所、優しいんだよなあ。


家にルイスを招き入れると最初は誰?と言う反応だったがマッケンジー家のルイスと解り父と母は狼狽えて居た。


「何時も娘がお世話になっております」


「仲良くして頂きありがとうございます」


ルイスは笑顔でお邪魔しますと言って上がって


「ルナリーさんとお付き合いさせて頂いております。今後ともよろしくお願いします」


と一礼した。母と父の狼狽えっぷりは更に激しくなり見ていて気の毒だった。普通そうなるよな。


「ちょっと部屋に上げるから」


そう言ってルイスを自分の部屋に上げる。


ルイスは何故かソワソワと落ち着かない様子。


「何、ソワソワしてんだ」


笑えてくる。気持ちは解るけど。


さて、そんなルイスはほっといて。採寸っと。


「なあ、お前の両親、交際許してくれたのかなあ?」


「さあ?後で聞いとくよ」


腕の長さ、肩幅。改めて採寸していくと良い身体してるんだなあと思う。


「何かこう触られると照れる」


「ごっごめん。。」


私もちょっと恥ずかしい。


「ありがと。終わったよー」


夜に型紙作ろう。そう言うとルイスが背中から抱き締めてくる。


シュチュエーション的にムラムラ来たんだろうけど。


「キスだけだぞ。。」


コクっと頷いて優しくキスをして来た。


「好きだルナリー!」


改めてそう言われると物凄く照れる。と言うか言われたの初めてかも知れない。初めてだ。


「あっ。えと。また明日な。恥ずかしいから早く帰れ。」


「おう。そうだな。また明日。」


顔が赤い。ルイスも赤い。何やってんだ私達。


ルイスを追い出した後に父と母はマッケンジーの息子の交際御相手が私で大丈夫なのか?と凄く心配していた。


「頼むから言葉使いと態度を直そう」


「そうよ。このままじゃダメ」


猫さん頑張って被るよ。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


翌日




赤と白の布とボア生地もあったら暖かそうだよなあ。ベルトは適当で良いか。ズボンはゴムパンにしたら楽だし早い。ファスナーにしたらボタンホール作らなくて良いからもっと早いな。


「良し!これだけ買う!」


「凄い量だな。全員分本当に作るのか?」


「おー!」


ルイスに買い物付き合って貰って助かった。




帰宅したら即裁断!


昨日、頑張って型紙作ったかいがある。これベースにサイス変えていけるからなー。


「お前ってさー。昔から器用だよなあ」


「女らしいのはこれだけな。料理は出来ないし」


制服を改造したいって所から段々と裁縫技術が上がって終いにゃ特攻服を作ったりしていた。




「特服作ったり刺繍入れたりするのってさー。結構良い小遣いになってたんだよね」


昔も庶民だったし。金なかったもんなあ。


話しながらミシンで縫い続け上着完成。


「ちょっと着てみろ」


おー!サンタだ!


ぷッ!何か笑える。


「可愛いじゃん」


「笑うな!!あー。サンタだなあ」


鏡を見ながらルイスが言う。


我ながら良い出来だ。やっぱり最初だから時間かかったなあ。


「ごめん。下も完成。学校行かなきゃな!」


試着して貰って出来を確認して学校へ向かう。




レッスンルームには皆集合していた。


「ごめん!遅れた!完成したぞー!」




「お疲れ様、姐さん。本当に作ったんだ?!」


「ルナリー凄いわね」


そう話している間にルイスに着替えて貰う。モデル登場。


驚きでザワつく!完成度高いだろー?


「サンタクロースだ!」


「本当にオーダーメイド?凄い」


「これ衣装しましょ!」


そう言って貰えると嬉しい。


「じゃ!皆の分も作るから!採寸させてくれ!」


一通り採寸完了。あーそうだ。


「女子ってワンピースなの?大司教さんが言ってた」


そう言うとブッ!っとキャサリンが吹き出した。


「ごめん。ミニスカサンタは恥ずかしい!」


「ミニスカ?いやそんなの着れるか!」


「膝丈くらいにするよ。それでいいか?」


と言うと了解が出た。


毎晩頑張って作ろうー!


本番まであと13日。

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