第32話文化祭デート ちょっと進展する草食系達
誘ってしまった!!
ルナリーとルイスが警護人を倒した後のスッキリした気分の高揚した勢いで。。
何時も一緒に居るけれど改めて2人でって誘ったのは初めての事でしかも文化祭だし。嫌がっては居なかった。うん。
文化祭の2日目は街から露店の出店がある。見て回りたい。
「キャサリン!!」
笑顔で此方に向かってくる彼女に手を振る。
「お待たせしました。ジェファーソン様」
可愛い。髪をちょっと編み込んで髪飾りで止めている。
並んで歩くキャサリン。
「あの、似合ってるよ髪型」
そう言うと凄く嬉しそうな笑顔を見せた。本当にいつからこんなに可愛い笑顔を見せてくれる様になったんだろう。
露店のスイーツにはしゃぐキャサリン。可愛い。
一緒にジェラートを食べた。キャサリンはストロベリー、僕はグレープ。何方も美味しそう。
そう思った僕の心を読んだのか?
キャサリンがストロベリージェラートをスプーンですくって
「はい!」
と僕の前に差し出して来た。思わず驚いてしまったが笑顔に押されてパクっと食べた。冷たくて甘くて。。関節キスだ。。
顔が赤くなるのが解る。
「美味しいです」
そう答えるのが精一杯で。ドキドキ。あっ僕のもあげなきゃ。
グループジェラートをキャサリンにすくって顔の前に差し出す。
「あっ。ありがとうございます」
キャサリンもパクって食べてくれた。
お互いに顔が赤い。何とか誤魔化す様に他の露店を見て回った。
これ!似合いそうだなあ。でも、本物の金じゃないし。嫌がられるだろうか。安物を与える王子ってどうなんだろう。
そう言えば自分でキャサリンにプレゼント選んであげたことなかった。誕生日もクリスマスも執事やメイドに任せてた。ダメな婚約者だ。
だから怖いんだ。拒絶されるのが。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「明日の文化祭一緒に回ろう」
これは夢?いや幻?
もしかしたら走り過ぎて白昼夢を見たのかしらと思いつつも念の為に今日は髪を編んでみたりする。
居なかったら今日はどうしようと思っていると待ち人有り!
「お待たせしました!ジェファーソン様!」
あー。夢じゃなかったあ!
何を話したら良いか解らない。。そう思った時に髪型を褒めてくれた。
言葉が出ない程嬉しい。顔が赤くなるのが解る。恥ずかしい。
露店!そう露店を見よう!いっぱいある!
2人でジェラート屋さんに並ぶ。これはまさにデートよね。
ストロベリーとグレープ迷うなあ。ジェファーソン様がグレープなら私はストロベリーにしよう。
美味しい!好きな人と食べるジェラートって最高だ。
1度やってみたかった事がある。
でも所詮夢なのよねー。拒否されたら?
誤魔化そう!!何だか私、ルナリーに似てきたわ。そう思いながら、
「はい!」あーん!
思い切って王子に自分のジェラートを差し出した。
パクって。。
食べた。食べてくれた。心臓がバクバクする。
そして王子からも?!
「あっ、ありがとうございます」
もうそう言うのが精一杯で。冷たいジェラートを食べているのに顔が赤いのが解る。
王子も顔が赤いわ。これ関節キスって気づいてるわ!
そうだ。露店を見よう。顔を合わせられない。
ん?ジェファーソン様、何見てるんだろう?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ジェファーソン様?何見てるんですか?」
「わっ!キャサリン!」
「ごめんなさい。驚かせてしまって。。。あっ可愛い!」
小さなアクセサリーが沢山。
「えと。似合うかなあって。いや、要らないよね。安物だし!」
僕は必死で誤魔化す。
「欲しいです。。」
強請っちゃ不味いかな。小声で呟く。
「どれが良い?!」
「これとかどう?」
恐る恐る似合うかと思っていたネックレスを指さした。
「はい!凄く良いと思います!」
可愛い!ジェファーソン様が選んでくれた。
値段じゃないのよ!
僕は初めて自分でキャサリンにプレゼントを選んで渡せた。こんな露店の品なのに彼女が笑顔で嬉しい。
今度の誕生日は君の為に沢山時間をかけて選ぶから。
ジェファーソン様が似合うって言ってネックレスを買ってくれた。これはもう!恋人達のデート。幸せ過ぎる。倒れそう。。
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