ヤンキー乙女ゲームの主人公になる!虐め?上等!夜露死苦!

美浪

第1話やっちまった

こう言う事があるのかどうか解らないが。


階段から落下した際に前世の記憶と死んだ後の記憶を思い出した。


死んだ後の記憶は来世の選択をどうするか。


その時、他の選択肢が動物ばかりだったので唯一人間だった乙女ゲームの主人公と言う不思議な設定の人間にした。


死んで何年経って転生出来る様になったか不明だが私が生きていた頃にはそんな乙女?ゲーム?は存在していなかった筈だ。


何だか設定を色々聞いた気がしたがまだ思い出せない。




前世の記憶はある程度思い出した!




「キャー!大丈夫?怪我はない?」


母が心配そうに抱き締めてくる。




「大丈夫!大丈夫!これくらい屁でもねーよ!上等!」


あっ。しまった。




「ごめんなさい。お母様。少し頭を打ったのかしら?」


「私の可愛いルナリー。」


母は私の頭を優しく撫でる。




この世界での私はルナリー・ウェールズ。


特に貧乏でもない中流家庭の一人娘だ。


歌の才能を認められ国で1番の音楽学院高等学校に春から進学する事になった。


金持ちではないが才色兼備に育ってきた。




「お母様。今日はもう休みますね。」


母は心配そうだが自分の部屋へ戻る。




「やべぇ、転生失敗じゃねーか!」


足をガバッと開き腰を落とす。所謂ヤンキー座りと言うやつである。


この座り方やっぱ落ち着くよなあ。




ヤンキー全盛期1980年代にレディース(暴走族)の特攻隊長として生きてきた。最後はバイク事故だったか?喧嘩中だったか?

そこんとこ思い出せねー。後、名前も?まあ、そのうち思い出すだろ。


しかしまあ、

「あー!音楽学院とか馬鹿じゃねーの!」


今更だ。今世の記憶と死んだ後の記憶が混同する。


音楽学院で優秀な成績を取りスカした野郎と恋してオペラ歌手になるって言われてたよーな気がする。




猫被れんのかなー。今まで色々やって来たから何とかなんのかなー。


今まで中流家庭なのに親は頑張って声楽やピアノ習わせてくれたしなあ。恩返しはしないとね。


そして憂鬱な入学式を迎えるのであった。

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