夏だー! 山だー! すっぽんぽんだー!
世界三大〇〇
第1話 高原リゾートは危険がいっぱい、危険なおっぱい!
「では、川遊びなんて如何でしょうか」
「イワナとかタガメとかがいて、こわいわ!」
「あんたたち、人間になったんだから大丈夫よ、そんなの」
「そうかな、そうかなぁ。高原リゾートの川は、危険でいっぱいだよー!
「じゃあ、やっぱり河原でBBQってことで!」
「そっ、それは人間にとって最も危険なんじゃないかなぁ」
「ま、肥えるのが1番のホラーっしょ」
巫女たちは大会議中だった。高原に行って何をするかが問題なのだ。太一たち御一行は、夏休みのはじめに海へ行った際、ビーチバレー大会に出場た。そして優勝したのだが、その商品は何と、『高原リゾート宿泊券』だった。あれから4週間。いよいよ明日が出発日だというのに、未だに旅の目的が定まっていない。
「BBQに牧場見学に星空観測、そして温泉。折角だから、全部楽しもぉーう!」
結局、太一の鶴の一声で考え得るすべての遊びを盛り込むことになった。
7人ともおしゃれをしていた。開放感のある高原リゾート。身持ちの良い太一とはいえ、何が起こるかわからない。だからアイリスに至っては、ミアとキュアのアドバイスで、ピンク色の魅せブラに透け感のあるワンピース、その上からはあえて厚手のカーディガンでおっぱいをより強調するという反則技まで持ち出していた。
「ったく。くだらないんだから!」
あおいが天を仰いだ。
太一たち御一行の最初の目的地は、高原牧場だった。
ーーカランカランコロンーー
この町で1番大きな高原牧場に、大きな鈴の音が響いた。大きな鈴をぶら下げた大きな牛が、おじいさん場長に連れられてやって来た。牛は、真っ直ぐに搾乳用の作業台の前に向かって来た。そしてそこで、4つの脚を器用に動かして右向け右をした。すると、自慢の大きなおっぱいが露わとなった。いつ張り裂けるか分からないほど、パンパンになっている。爆乳が、ピンク色に輝いていた。
「おぉー!」
太一たち御一行の目は、大きなおっぱいから突き出た大きな乳首1点に釘付けとなった。そんな牛の耳には個体識別用の札がつけられているが、場長が番号で呼んだことは1度もなかった。
「アイリスタン、ご挨拶なさい!」
ーーモォー!ーー
アイリスタン、この牛の愛称である。アイリスタンは、よく躾けられている。搾乳に来た観光客が賢いアイリスタンを見てわぁーっと沸くのをゆっくりと眺めるのが、場長の密かな楽しみだった。だから、牛乳の品評会で何度も受賞しているアイリスタンを惜しげもなく観光客に触れさせるのだった。だが、太一たち御一行のとった次の行動は、これまでの観光客とは全く違った。鮮やかなピンク色をしたアイリスタンの大きなおっぱいを見ては、アイリスの胸の辺りを見るというのを繰り返しているのだ。アイリス自身もそうしているのだから、場長のプライドは完全に打ち砕かれた。
(コイツら、俺の賢いアイリスタンを、何だと思っているんだ!)
そう思って、場長はアイリスの胸を見た。そのときにちょうどアイリスが恥ずかしくなって半身を捩った。それまでは場長の正面にあったアイリスのおっぱいを、斜め横から拝むような角度に変わった。多くの陽光がワンピースとカーディガンを突き抜け、アイリスの魅せブラに達して反射。場長の目に突き刺さった。
(なっ、なんと見事なおっぱいなんだ!)
アイリスタンとアイリスのおっぱい対決がはじまった。
「アイリス、場長にご挨拶なさい!」
太一がふざけてそう言うと、アイリスも悪ノリして言った。
「この度は、場長やアイリスタンにお目にかかれて光栄に存じます」
そして、お辞儀がてらにおっぱいを思いっきり両腕で寄せた。すると、止めてあったカーディガンの1番上のボタンが弾け飛んだ。
「あら、いけない!」
ボタンは、レーザービームのように1直線に飛び、場長のおでこに直撃した。
(油断ならないおっぱいだ……。)
宮廷風の丁寧な挨拶をするアイリスに、傷を負った場長の闘志は燃え上がる。
「俺、アイリスタンの乳を絞るよ」
「じゃあ、まりえは、アイリスのおっぱいを揉むー!」
さらに悪ノリする太一に応えたまりえ。アイリスもノリノリだ。
「もぉー! 気持ち良いから辞めてよー! もぉー!」
まりえの手練手管に悶える、感度の良いアイリス。それを尻目に太一も負けじと搾乳に励む。乳房を掌いっぱいに乗せて軽く弾ませたあと、乳首に親指を引っ掛けた。そして、人差し指から中指薬指と順番にギュウっと握りしめた。勢いよく飛び出したのは、搾りたての牛乳だ。
ーーモォー! ーー
「もぉー!」
悶えるアイリスタンとアイリスの声が、朝っぱらから高原牧場に鳴り響いた。こうして、アイリスタンとアイリスのおっぱい対決は、痛み分けに終わった。
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