？？？視点

なんでこんなことになったのだろう？

ただお供でついてきただけだったのに…

…なんで…なんで…

「な、なんで抜けるのよ！！？」

…この人誰だっけ？アリ姉の友達だったッけか…そしてそれは俺も聞きたい。

お屋敷に案内された後、話があるからと一人奥に通された師匠を見送った後アリ姉が聖剣を見てみたいと言ったので聖剣が安置されていた教会のような建物に案内してもらった。

「これが聖剣か～！」

岩に刺さった聖剣をアリ姉が握って引き抜こうとしているがいいのだろうか？

「大丈夫ですわ！あなたたちもどうぞ。」

シーナも試すがびくともしない。

「まあ、どうせ師匠しか抜けないんだろうしな～」

と軽い気持ちで握るとそのままポロリと抜けてしまった。

「「「……」」」

沈黙が辺りを支配する…

「な、なんで抜けるのよ！！！？」

そこからが大変だった…お屋敷の人総出で急遽パーティーが開催され次の日には協会に呼ばれ勇者授名式なるものが開催された。

「このもの…≪シリウス≫に勇者の称号を授ける！」

…あの俺…まだ10歳なんですが？

？？？視点

「……」

俺…勇者の一族って言われて連れて来られたのに…

…え！？勇者見つかった？そう…あ、シリウスが勇者……へぇ…ああそう…あ、はいパーティー？親戚なんだから準備を手伝え？はい、わかりました。

「………」

別にいじけてなんかないもん！

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