第3話 漫画より小説を選んだ理由

 おはよう。朝からイラストを描いていた、古城ろっくだ。

 空君や茜ちゃん(自作の主人公)の絵が、そのうちもうすぐ完成する予定だ。読者の中には「え?こんな外見だったの!?」とか驚く人もいるだろうけど、まあ気にしないでくれ。

 あ、ちなみにマグネットで公開予定だ。カクヨムに挿絵機能はないからな。


 何を隠そう僕は、絵も描けるし漫画も作れる。作曲だってできちゃうし、ギター、ベース、ドラムくらいなら演奏もできる(うまいとは言ってない)んだが……

 そんな僕が、なぜ小説を書いて自転車PRしているのか。今日はそれについて語っていきたい。

 じつはなろうで語った内容の再録なんだけどな。なろうの方はBANされちゃって消滅したからさ。改めて言っておきたいわけだ。


 漫画とかイラストってさ。躍動感とか、メカの雰囲気とか、キャラクターの表情とか……そういうのを伝えるには、小説以上の効果を発揮すると思うんだ。

 ところが、それはどこまで行っても、『客観』でしかない。

 一方、小説は『主観』で書くことができる。主人公が何を思い、どこに力を入れて、どんな理由で勝ったのか。それを書くことに関しては、漫画より小説が向いていると思うんだ。


 例えば、自転車レースで必死に走っている主人公を、漫画で描くことはできる。

 ただ、その時に変速ギアを何段目に入れて、ケイデンスを何RPM以上で維持し、体重をサドルとペダルとハンドルにそれぞれどの程度分散しているかを書く(というより、読者に説明する)のは、漫画では不向きだ。

 まして、ギアの性能やメーカーの話。車体の素材や特性の話。サスペンションのレートやリバンプスピードの話。そんなもん漫画でいちいち説明していたら、吹き出しの量がとんでもない事になる。

 ……実際、海外のSFコミックなんか吹き出しの大きさがすげーらしいな。


 こうなってくると、

「僕は絵が得意だから、漫画で自転車を広めるぞー」

 って考えるより、

「僕は小説を習ったことがないけど、小説で自転車を広めてみよう」

 って考えちゃうのが僕のやり方なんだ。


 自転車漫画っていうのが『自転車レースを中継で見ている気分にさせてくれる作品』なら、

 自転車小説は『自転車レースに出場して、実際に走っている気分にさせてくれる作品』だと思ってくれれば分かりやすい。

 それゆえに、読者を選ぶような内容にもなりやすいんだけどね。多分、その自転車に乗っていないと伝わらないようなネタも多いだろうし。


 まあ、それをどう伝えるかは、僕にとって長期的に向き合うことになる課題さ。そのうち何かいい文章を思いついたら改稿するし、小説よりいい媒体が見つかったら試してみる。




 以下、余談なんだけど……

 弱虫ペダルってあるだろ?あれのアニメ版、何話か見てみたんだ。

 そしたら、変速ギアの切り替えとかを凄い迫力で描くんだよ。火花がバチバチって飛んで、すげー金属音がガシャン!って――

 ――まあ、本当にハイグレードな変速ギアだと、音もなく『スッ』と変速するんだけどね。あの静かさと、途切れないエネルギー伝達こそがロードバイクの魅力なんだけどさ。

 やっぱアニメとか漫画って、『迫力を出せる』一方で、『迫力を出すしかない』みたいなデメリットも表裏一体で持ち合わせている気がするんだよ。そこ行くと、『迫力に頼らなくてもいい』小説は素敵だね。


 あ、それこそ角川スニーカーから出ている、小説版ガンダムってのがあるんだけど、あれってビームライフルを撃つ時、光も音も出ないんだよね。ただ熱だけが放出されて、射線上にいる敵機が消失するイメージ。

 これに関しても、アニメの場合はド派手にピンク色の光を出すしかないわけだけど、小説なら『何が起きたのか分からないまま死んでいった』をナチュラルに再現できる。

 まあスターウォーズの監督みたいに「俺の宇宙では音が出るんだよ」とか言っちゃうのも映画監督らしくて素敵だけどさ。


 結局、表現したいものに対して、自分の選んだ媒介が合っているかどうかは考えてみるのも役立つのかな。そう思いました。まる。


 さて、次回は何について話そうか?

 書籍化よりもネット小説が好きな理由でも語ろうかな。

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