へんしんっ☆ツボミブルーミン!

唐沢 由揚

プロローグ

 会場をきらめかせる、三色のペンライト。

 黄色は貴楽きらちゃん、青は蘭香らんかちゃん。そして、ピンクは……サクラの色。

 サクラたちの今着ている衣装も、はいてるブーツも、そのペンライトと同じ色が基調だ。

 普段の『私』なら、きっとピンクは似合わないって、拒否ってた。けれど今なら、堂々と言える。

 ピンクはマイカラー。だって、『今の』名前が「サクラ」だもん。

 だから、マイカラーといったらピンクだし、カワイイ衣装は全部着こなしたい。

「みなさーん! 私たちが!」

「「「『ツボミブルーミン』です!」」」


「あーしたちのライブに来てくれてあんがとー!」

「めいっぱい盛り上げるから! 私たちと一緒に盛り上がりましょ~☆」


「それじゃ最初の一曲! 『カガミアワセキセキ★』」





 ……堂々と言えるけど、自分の『正体』は、堂々とは言えない。

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