プロローグ(2)

 カーン……カーン……



 剣の音が森にひびく。



「よし、お弁当食べよう!」



 そう言って取り出したのはいつもとなりの家のピロに作ってもらっている弁当。


 今日の弁当は木の実を煮てスパイスを振りかけたもの(ミリモンとピロはチスパと呼んでいる)と、魚を塩に四夜浸けて五夜目に月と太陽の光に当てたもの(ミリモンとピロは夜魚と呼んでいる)だ。素朴だけどとても美味しい弁当だ。



「いただきまー……ん?」



 その時だった。ものすごい音がひびいた。

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