ミリモンの冒険(小六/小説)

プロローグ(1)

「いってきまーす!」



 ミリモンはいつものように元気良く家を飛び出した。剣の修行に行くためだ。



 ミリモンは俗に言う「うさぎ」に似ているがそうではなく、言葉もしゃべれれば二足歩行もできる。人間と同レベルだ。


 この世界には同じ姿の者は二人といない。ただ、「人間」という生き物だけは例外で、皆同じような姿形をしている。



 そしてミリモンは生まれた時からこの山奥の小さな村に住んでいて、その理由は知らない。


 しかもなぜか物心ついた時から剣の修行をしている。



 その修行はいつも近くの森でやる。

 近くの活火山、しかも今にも噴火しそうな活火山を見ながら……。

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