姫と王子の
この画商は、城専属の画商でした。
だから、あんなに高い値段で絵を買えたのです。
今日も、画商は城へ絵を売りに行きました。
今日は、小さい双子の王子様とお姫様もいるので、特別に色々な絵を集めてきたのです。
「これはこれは王様、お姫様、王子様、御機嫌麗しゅう御座います。」
「おう、待っておったぞ。さて、今日の絵はなんじゃ?」
「はい、こちらの136点で御座います。」
そう言って、画商は次々と絵を見せて行きました。
「ほう・・ふむ・・はぁ・・」
王様は、適当に見ていましたが、女の子から買った絵を見ると、急に目つきが変わりました。
「おお、これは・・・!」
画商は、ヤバい、やっぱりこんな雑な絵はヤバかったかな、と思い、小さくなりました。
「素晴らしい!自然の力が溢れて来るようだ。
画商、この絵の作者は?」
「すみません、存じ上げません・・」
「そうか・・なら、いいんだが、王子、姫、どうじゃ?」
「・・・ん?あー、その絵、きれいー!」
「なんかね、姫ね、まえいった山とか海とかおもいだした!」
「そうかそうか。」
王様はにっこり微笑むと、画商にも笑顔を向けて、言いました。
「この絵を買う。そして、姫と王子の部屋に飾ろうではないか。」
「有難う御座います。」
画商は、深くお辞儀をしました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます