　読書メーターで書いてるひとこと感想。

　本と漫画がごっちゃです。

・嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん善意の指針は悪意(2) 入間人間

　みーくんの、世界との関わりかたが好きだなあ。なんだろうこの素敵な閉塞は。決定的で徹底的な拒絶。いまみーくんはきっと、自分の世界に彼女しか住まわす気がないのだ。

・ばかもの絲山秋子

　これは高崎文学だ。紛れもない、高崎文学だ。

・主に泣いてます(1) 東村アキコ

　主に泣いてます。そのひとことが、ひやりときた。彼女の闇を、覗き込んでしまったようで。

・海月姫(7)　東村アキコ

　ついに、動き出した。もう突っ走ってくしかない、いや、突っ走ってくことができるんだ。それは倦怠からの脱出。小さいときのはふはふ蔵之介が可愛すぎる。

・かわいい悪魔志村貴子

　ポップでカラフルでキュートだけれど、そこには切実な感情が存在する。父親に対する気持ち。友人に対する気持ち。想い人に対する気持ち。ややもすれば暗く湿りがちな関係性を、実に楽しく明るく面白く描いている。志村貴子の筆は、あるいは魔法のステッキなのかもしれない。

・チープな恋とフェイクな愛尾崎衣良

　絵柄もストーリーも登場人物も、一見するといかにも少女漫画といった雰囲気だが、これ、じっさいのところずいぶんとえぐいところまで描いてるぞ。相手の気持ちへの疑い、付き合った人数への劣等感、自分を捨てた相手への未練……どれもねばねばとしているよ、どろどろとしているよ。そんなどす黒いかたまりを、少女漫画独特のきらきらした光と混ぜているところに味があるなあ。しかしそれにしても、チープな恋とフェイクな愛、ね。思わず苦く笑ってしまうようなタイトルだ。