第18話 東京クエスト

「おこしやす! 東京駅へ!」

「なぜ!? 京都弁!?」

 望たちは、東京駅に着き、駅娘の出迎えを受ける。 

「あと3時間だ。ここのクエストも即座に突破するぞ!」

「おお!」

 望たちに残された時間は、あと3時間しかなかった。あと3時間で11個の駅を突破しなければいけなかった。

「それでは発表します! 東京駅のクエストは、皇居トライアスロンです!」

「皇居トライアスロン!?」

「そう! 皇居のお堀で泳ぎ、皇居の周りを自転車とマラソンしてもらいます! 地獄のコースです!」

 東京駅のクエストだけで3時間以上はかかりそうだった。

「む、無理だ!? トライアスロンなんかやっていたら、あと3時間で、渋谷までたどり着けない。」

 望は、絶望の前に諦めてしまいそうになる。

「私に良い考えがあります。ゴニョニョ。」

「ほうほう。」

 その時、希のJRSのホープが閃いた。

「よし! それでいこう!」

 望は、東京駅クエストを突破する方法を実行する。

「でやああああああああああああー!!!」

 望は、皇帝の剣に全エネルギーを蓄えさせ、大きなエネルギーの塊の剣を作る。

「消えてなくなれー!!! 皇居ー!!!」

 全エネルギーを皇居にぶち込む。

「皇居が消し飛んだ!?」

 ドカーン! っと皇居は衝撃で吹き飛んだ。

「これで東京クエストは、実行不可能だから、クエストは、突破ね。」

 望たちは、東京駅のクエストを突破した。

「後は任せたぞ、希。」

「任せといて! 安らかに眠れ!」

「勝手に人を殺すな!? 生きてます!」

 捨て身の作戦だった。時間のかかるトライアスロンはできないので、皇居を吹き飛ばす代わりに、全エネルギーを使うので、回復するまで望は休むしかない。残りの駅のクエストを希一人で突破しなければいけないのであった。

 

「有楽町! 突破!」

 さまよえる有楽町人を倒し、希の快進撃が続く。

「有楽町で逢いましょう~! またね~!」

 有楽町の駅娘は一言だけである。駅娘は、このペースだと声優は一人でいいのかもしれない。


「新橋! 突破!」

 さまよえる新橋人を倒して、新橋のクエストをクリアする。

「駅前にSL広場がありますよ! また来てね!」

 新橋の駅娘は新橋駅のアピールをする。

「もう、大きな駅は品川しか残っていないから急げば、残り時間で渋谷に間に合うかもしれない!」

 少しだが、望たちに希望の光が見えてきた。

 LAWS国家試験、開始から27時間経過の12時。望たちは、現在21個目の新橋駅を突破。残り時間は2時間で8個の駅を突破しなければいけない。

 つづく。

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