#詩コン 雨
二度と開かない扉を描く落書き帳は毎年変えられる癖になり
膨れ上がる財布には裏腹の、レシートの山に明日を移し出す
札束にも満たない夢を買いました、何も残らぬ愛でしたか
光も影も絶え間なく降り注ぐ、ただの幸せでありますが
知った被りて、心を痛めるのは、誰のせいでもなく
己自身をいたぶる優しい泪とだけさめざめ、雨と詩えば
いつか必ず渇き硝子の欠片と見まごう事なき、大海にくゆる
青い空は絶え間なく雲を湛えていると常々 天を御するのみ
降り止まぬ雨と思えばたえきれぬものもなく。いつか晴れる
狐の嫁入りと知ってもなお納得できそうない外は赤い雨が堆ウズタカく
凍みて居る 終わりまであと少し嘘をついてしまえれば、好い
上機嫌な視界に盗んだ透明な器、その眼底に 何か伝染り混む
祖の瞳に驕れる門扉の蝶番、胡蝶がゆめゆめに白け明けていく
赫い唐傘お化けすら霧の中では彷徨う亡者どもを掻い潜り
溺れている、お惚れている。どちらも成り行きに噛ませて
ひけらかし あざとくわらう どちらともなく。もうすぐに
帰りたくもないうちに、餓鬼にならざるを得ない時に苛まれて
永遠に続くループに嵌る、君がいない方舟を描いて心象に浸る
穴があくまでそこを見止め、明日は善い天気に見舞われると標す。
午前4:59 · 2020年6月20日
#詩コン 雨@utakatakotyou
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