第85話風評

まるで松の木で創った鳥籠みたいね。


小馬鹿にしたように、

泥まみれの羽を散らかして

甘い餡子の白鳥は、

シベリアからやって来たのよ

と傍で水浴びを始めた。


老若男女が好む、粗目飴溶かした膨らみ。

すったもんだの喫煙所に滞留する

闇鍋的なやつ。


あれは千羽鶴になれなかった、

かわいそうなアヒルの子。


冷たい風が囁いて教えてくれたけれど


井戸端会議は今日も土竜達が

勝手な線を引いては、時を刻んでいる


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る