日々のこと

みさき

第1話 眠るとき

自分が眠りに落ちていくのが分かるときがある。あぁ人はこんな風に死んでいくのか、と思う。真っ暗な中にただ一人、浮いているのに沈んでいく。まるでラピュタの女の子のようだ。私のことは誰が受けとめてくれるのだろう。大切な人たちの顔が浮かんでは消えていく。結局は自分の足で立つしかないような気がして、たまらなく寂しい気持ちになるが、いつのまにか朝になっている。生きていて良かった。何のために生きているかは分からないが、今日も生きていて良かったと思う。身を焦がすような何かに出会いたい一方で、ずっと安定を求めている。あんな風に死んでいくのなら、私は到底、何かに命を賭すことはできない。死を克服できるようなものにいつか出会えるだろうか。

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