銀世界





夢とうつつを行ったり来たり

夜と朝の狭間が部屋を泳いで

吐き出した息が煙となった

覗いた窓の外は銀世界

昨夜までの街は消えて

果ても先も何もなく

世界は雪に埋もれている



針葉樹林も白い服を纏ったか

尖ったカタチの影が並んでる

朝日に照らされ瞬いた

よく見ればそれは刃の尖頭

鈍い銀の身を砥ぎながら

斬り裂く時を待っている



世界は雪に埋もれている

果ても先も何もなく

昨夜までの僕は埋れて

覗いた心の内は銀世界

吐き出した心が刃となった

夜と朝の狭間が部屋を泳いで

夢と現を行ったり来たり




どこが現か分からぬまま

僕は全てに目を閉じた








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