孤独の宇宙





年初めに引いたおみくじ


この手で掴んだ未来へのお節介は


「他人の為に尽くしなさい」


と謳っていた。





自分の為に生きてはいけませんか。




それは良くないことですか


他人の為に生きた果てに心を病んだ人間が


やっと少しだけ生きる光に触れられ


やっと少しだけ生きやすくなってきたな


なんて思えてきたところなのに


おみくじはよく木に結ぶらしいですが


僕はこの首を締められた心地です



僕は僕の為に生きたい。



でもそんな人間に差し伸べられる温みなんて


ありはしないんでしょうね





ひとり日が沈むのを見届けながら


虚しさでいっぱいの胸を


黄昏空の遺言のような陽で温めて


せめて夜だけは僕だけの世界だ


だなんて呟いて潜ったここは宇宙








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