夕日の紅が街を染める




夕日のあかが街を染める



手を繋いで歩く親子

学校帰りのはしゃぐ子どもたち

制服姿のあの子

買い物袋を提げて歩く人

ベンチに腰掛けて話す集い

電車を待つだけの僕



夕日の紅が街を染めていく



何もかもに疲れて

ただただ立ち竦むだけの僕も

諦めたように歩くあの子の後ろ姿も

未来は希望に溢れていると

信じて疑わない子どもたちも

そんな子どもたちを

案ずるように眺める大人たちも



ナイフを隠し持っている

かもしれない誰かをも




夕日の紅にみんな同じ様に染まって




それを見ていた僕に伸びた影

闇を含んだ彼が

やがて訪れる夜を想って



笑った






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