羽毛の棘
心が毛羽立つ
苛立ちが機織り機を稼働させ
羽毛をきつく織り棘へと変える
棘を纏った心が君を刺すだろう
棘を纏った僕が君を刺すことを夢想して
棘を纏った僕は僕を刺す
この身を鮮やかな赤に染めて
引き摺った足で故郷の土を汚して
最期は故郷の海の底
やっと全てが無くなった
何もない色になって
何もない心になって
何もない僕になって
ここからまた始めるんだって言い張った頃には
もう誰もいない
誰もいないだろう
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