私もあんたが好きです!

佐藤いちみ

第1話プロローグ

窓から眩しく強い光が差し込む。

 その光は自分の目を通って部屋の端っこまで差し込んでいた。

「ん?もう朝?・・・」

 眠そうに目を書きながら自分の体を持ち上げる。

 自分の部屋を見てみれば下はペットボトルやカロリーメイトが散乱している、上は何もない白色の天井。その部屋に一直線に引かれた光の道路があった。

 ベットから立ち上がり、雨戸を開けてあくびをする。

 雨戸を開けたことによって、さっきまで暗かった部屋が一瞬にしてあかる部屋になった。

 上だけ・・・下はなんか寒くて、歩くたんびに何か物に当たる。

 自分の部屋の扉を開ける。

 すると母親が、朝ごはんを作りながら何か言ってるのが聞こえた。

「夢叶、早く起きなさいよ~学校遅刻するよ~」

「わかってる、今起きた」

 俺の名前は北川夢叶。夢を叶えるで夢叶だ。高校二年生。

 単なる高校生ゲーマーかな?何度か大会には出ていて優勝も何回か取ったことぐらいだけど・・・ネットではなぜか有名らしい。理由は最年少でプロ並みの実力を持ってるかららしい。自分では全然そんなこと思ってないし、まだプロなんて夢のまた夢。

 単なるアマチュアのゲーマーとしか思ってない。プロの一個手前のゲーマーだ。

 昨日も朝方ぐらいまでゲームをやっていた。ゲームやってるとゲームだけに集中したいから、食べ物、飲み物を買いだめしてしまう。捨てるのもめんどくさくなってしまう。

 そんな暮らしを何日もつずけている。多分こんな生活をしちゃダメだと思ってるがなかなか直すことができない。それが人間だ。

 でも週末にはちゃんと自分で掃除をしてるから、毎週の初日は綺麗だ。2日目になるとところところ物が散乱してしまってる。これにはどうにかしていきた。

 そう考えながら、一階に行き、朝ごはんを食べる。

 今日のご飯は白米、卵焼き、味噌汁、焼き魚が出てきた。

 朝ごはんは人それぞれだと思うが、ここの家では和風の料理が出てくる。

 ちゃんと栄養も考えられて、ヘルシーな食事だ。

 母親のおかげで健康で入れる。母親に感謝してる。

 夢叶は、20分ぐらいで朝ごはんを食べて、制服に着替えて、外に出る。

 学校の人はほとんど知らない人が多いが、俺の友達などは知ってるやつは多い。いや多分知らない人なんているのかな?その辺のことはわからないや。

「おぅ!夢叶!元気か?」

「なんだ、恵斗か・・・?」

 こいつの名前は先間 恵斗。

 入学した時から仲良し。高校の同級生で俺がゲーマーだと知っている一人。

 だけど成績はいいし、運動もできて、イケメン。 

 去年のバレンタイデーは20個以上のチョコをもらっていた記憶がある。

 女子生徒で恵斗を狙っている人は多い。そんな奴でもれっきとした俺の友達だ。

「なんだってなんだよ~そんなに眠そうな顔してるのに」

「いやだってゲームやってたてたから」

「そっかーお前ゲーマだもんなー」

「そうだよ!ゲーマーだよ」

 夢叶はいい張り切って言うが、恵斗はけっこ引いていた。

 俺なんか変なこと言ったけ?

 多分そうだと思う。俺はそう思っている。

 俺はゲーマーだ!(アマチュア)

「それで何やってたの?」

「女の子に水着を着させて、胸の揺れとか確かめてた」

「げ・・・お前そんな趣味あったけ?」

「当たり前だろ?」

 女の子の体に興味があるのは誰でも一緒なはず。

 男子、男性なら・・・うん、俺はそう持ってる。

 現実の女の子だったらほとんど見られない姿を二次元の世界なら簡単に見られてしまう!

 これぞ最強の次元、完全無欠の絶対勝利、約束された勝利!2次元の中なら犯罪や最低などと言うはしたない言葉はない。なんて素晴らしい世界。

「確かに俺もたまにAVとか見たりすけど、2次元の世界では性欲を満たさないよ」

「えー!だって現実だと犯罪とかあるだろう?だったら2次元の方が良くない?」

「でもやっぱ性欲を満たすなら、現実世界の女性だろう?おっぱいとかや大きいし」

「2次元の方がおっぱいでかい奴いっぱいいるぞ?」

「あれはデカすぎなんだよ!あんなにでかい人は現実世界ではいません!」

「確かに・・・・」

「それに女性器だって本物が見られんだぜ・たまんないだろ?!」

「それは確かにそうだけど・・・・?」

 ふと気がつくと、すれ違う人がずっとこっちを見てくる。

 やば!ここは公共の場だった。

 ずっと二人だと思ってたから、今まで全然きずかなかった。

 これは人間としてダメなきがするから直さないおといけないな・・・・

「夢叶、走って学校に向かうぞ」

「おう!」

 俺たちは人目を気にせず走りつずけた。

 走りつずけて五分ほどたち、学校に着いた。

 俺たちは自分の下駄箱に靴をおき、上履きに履き替える。

「おら、おはよう」

 後ろから来たのは、三日月 花。

 黒のロング。

 俺の右隣の席で学校可愛いランキング上位に君臨する人。

 俺はこの人のことが好きだ。

「お、おはよう」

「あれ?夢叶くんどうしたの?そんなにかしこなっちゃって」

「かしこまってないよ」

「ほんとかな?」

「ほんとですって!」

「へぇ」

「何その目」

「いやぁ、怪しいなって思ってさ」

「何が怪しいんだよ・・・」

 何もかしこまってないし、何も怪しいことはしてないはずだと思うのだが・・・・

 何かを察したと言うのか!?

 そんなことは無いはずなんだが・・・

「それじゃ、私先行くから」

「おう」

 花はウインクをして、俺らの教室へ向かった。

 俺らはゆっくり教室に向かった。

 朝のホームルームが終わり、あっという間に昼休みなってしまった。

「おーい、夢叶昼食べに行こうぜ~!」

「そうだな」

 恵斗にそう答えると隣に座っていた花はクスッと笑った。

 その顔は可愛くてずっとこうしてみてみたいと思ってしまう。

 ま、本人にこんなこと言ったら多分気持ち悪い眼差しで見られるんだろうけど・・・

「ん?どうした?」

「仲いいんだねって思ってね」

「まーね」

「恵斗とは入学した時から一緒だったからね」

「いーな」

 そう言った途端、少し悲しい顔をした。

「花も友達とか居ないの?」

「私はそんなに居ないよ」

「そうなんだ・・・・」

 俺はこのときそう返すしかなかった。

 なんて返したらいいのかわからなかった。

「だから羨ましい・・・・」

「なんなら一緒に食べます?」

 俺は少し誰に対しても敬語になってしま癖がある。

 結構仲がいい人を除いて。

「んー」

 花は少し悩んでいた。

「今日はいいかな、二人の仲を邪魔しちゃ悪いし・・・・」

「そっか」

「食べるなら二人の時がいいな~」

 花は少し微笑んでそういった。それが本当なのか嘘なのかわからないけど少し頬が赤くなってしまった気がする。

 そして俺は何も喋れなくなってしまった。

「そのときは教えてね!私職員室に取りに行かなきゃならないものがあるからそれ取ってくるよ」

 花は夢叶の肩を軽く優しく叩きいってしまった。

「いってらっしゃい・・・・」

 花と別れた後は、恵斗と屋上に行き、お昼ご飯を食べる。

 母親が作ってくれたお弁当を開いた。

 開いたところでいつもと同じなんだけどね。

 白米、卵焼き、ミートボールなど無難んなものばかりだ。

 それが一番美味しいんだけどね。

 隣にいる、恵斗もそんな感じだ。

「「いただきます1」」

 夢叶と恵斗は同時にいただきますをする。

「そういえば、お前ニュースで見たぞ!また優勝したらしいじゃ無いか!」

「あ~この前の格ゲー大会か」

 恵斗が言ってるのは先週行われた大会。 

 敵はそれなりに強い奴はいたが、簡単に楽に倒せるレベルの人しかいなかった。

 俺が行っている大会はほとんど日本で行われている大会だ。

 たかが高校生だ。海外に行くお金すらない・・・かと言って親に頼めるわけがなかった。

 もし勝てたらいいけど、勝てることなんてほとんどないだろう海外は。

「お前すげーよ、やっぱ」

「そうか?」

「そうだよ!こんなすげぇ友達がいるなら自慢したいぐらいだ」

「それはやめて」

「知ってる知ってる」

 恵斗はそう言ってクスッと笑った。

「お前だってこの前また告られていただろ?」

「それはすごくないだろ?」

「いや、俺からしてみればすごいことだよ」

「なら、いいんだけどね」

 自分からしてみれば普通、簡単って思ってるけど他人からしてみればそれはすげぇこと絶対できないことだったりする。

 それがいいのか悪いのかわからないけど、人は一人一人違うおかげでこうして恵斗とも関係がつずいてる気がする。

「で、オッケーしたの?」

「してないよ、ちゃんと断った!」

「わかってた」

「ないら言うなよ」

 そう言って恵斗は微笑んだ。

「お前も一途だなー」

 恵斗は一個上にいる先輩のことが好きだ。

 その人はこの学校の生徒会長もやっていて、可愛いランキング2位の人だ。

「当たり前だろ?そう言うお前こそ三日月の一途じゃないかー」

「ま、お互い頑張ろうぜ!」

「あー」

 その後、二人でため息をついた。

 ただ告白すればそれだけの話、だけどそれが一番難しいい。

 好きな人が目の前にいると緊張のあまりいつものどうり話せなくなる。

 多分それは俺があまり恋愛をしなかったせいだと思う。

 スクールカーストが上の人はこれが簡単にできてしまう。偏見かもしれないけどね。

 いつも緊張しないように気おつけてるつもりなんだが、やっぱり緊張してしまう。

 何か緊張しないような対策とかあればいいんだけどな~、残念ながらそんなものは存在しない。

 夢叶はまたため息をついた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

私もあんたが好きです! 佐藤いちみ @Satouitimi0330

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る