絶界の虚帆 世界の解放者

剣乃 和也

第1話 序章

 はじめに光の神と闇の神生まれけり


光の神 光の王国『虚帆』を作り、

闇の神 闇の王国『混沌』を作る


闇の神 虚帆を奪わんと混沌の軍勢を送り

光の神 これを亜神の軍勢で迎え撃たん


亜神 闇の軍勢を打ち払い、屍を用い世界を作れり


闇の神 亜神惑わす妖神送る。


亜神 妖神と交わり、『神獣』を作れり


闇の神 原人を生み、神獣とともに虚帆へ送り

光の神 原人に『光』入れ、英雄が生れり


原人 闇の神を打ち破らん


されど、闇の骸死なず


闇の神、瘴気をもて虚帆を破壊せんと妖神を送らん。


光の神 円環の蛇を用いて防壁とせん


そして人よ


汝は光の神の使徒たらん。


光の神の導きに従い、正しく生きよ



 アルドゥム聖堂の叙事詩『アルコーン』より



 世界に一つしかない大陸『虚帆』

 

 唯一神にして光の神『虚帆』が作った世界には大陸は一つだけしかなく、その周りは『円環の蛇ミーブ』により囲まれた世界。


 大陸が一つしか無いのに、その中には万を超える種族とその種族が崇める『亜神』が集う世界。


 この物語はそんな世界に一つしかない大陸を解放した青年の物語である。

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