いじめっ子に愛される
小森 秋水
第1話僕はいじめられている
僕の名前は真堂桃李(しんどう とうり)
公立宮国高校の一年生です
皆さんは高校生活と言ったら何を思いつきますか?
勉強漬けの毎日?スポーツに明け暮れる日々?甘酸っぱい経験の春?友達と楽しく遊ぶ時間?
皆さんは高校生活と言われたら青春とくくられるような毎日が思いつくと思います
けど、僕が真っ先に思い浮かぶのは青春という名の地獄です
これは偏見ではなく、僕の体験談から来た話です
小学校にいた頃、僕にはたくさんの友達と親友と呼べる人がいました
運動神経も悪くなく、勉強も割とできるので、友達を作るのに時間はかかりませんでした
また、自分でいうのは恥ずかしいけど優しい性格というのもあり、意外とモテていたらしいです
というのも今でも唯一仲のいい親友の酒井春が言っていただけなので本当かどうかはわかりません
しかし、モテていたのならばこの頃が唯一のモテ期でした
中学校に入り、一年間は何事も無く過ぎ去って行きました
しかし、二年生になった時くらいに事件は起きました
僕の机の上に大量の落書きがありました
次の日には上履きがなくなっていました
その次の日には僕のカバンがぐちゃぐちゃに汚されていました
そこで僕はいじめられている事に気付きました
そこからは早かったです
次第に僕の周りに人が寄り付かなくなっていきました
そして友達と呼べる物がいなくなりました
一学期が終わる頃には僕に話しかける人はいなくなりました
しかし、一番ショックだった事はイジメを受けたことではなくイジメをしていた首謀者が僕の幼馴染の宮下歌恋(みやした かれん)
だったとわかった時でした
そこからは時々悪口を言われたりしたくらいでしたが、僕にはとても耐えられませんでした
誰も話してくれないという環境が、誰も助けてくれないという現状が、幼馴染にイジメられているという事実が........
不登校になった事だってありました、しかし親に説得され、また行くようになりました
結局はこの地獄に行かないと行けないんだなと思うと多少は気持ちが楽になりました、というより諦めがつきました
そして、三年生になり、受験シーズンに入り僕は親に言って、ここから遠い愛知県に行くことに決めました
親もこの状況を知っていたので快く受け入れてくれました
そして、受験に合格して宮国高校に入れる、僕を知っている人がいない場所に行けました
いや、行けたはずだったんです
しかし、そこにはいたのです
僕をいじめていた宮下歌恋と宮下と一緒に僕をいじめていた波風一乃が.....
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます