やっぱり生ビールは最高だぜ
おしゃべりなキミに呆れながらも、小籠包の店を出てメインストリートを歩いていれば手に持つお土産の袋は自然と増えていく。
誰さんにはコレ、あんまり会えない誰さんにはコレ。と考えながら選ぶ買い物は楽しい。
怪しい路地の方に行けば手相占いに、パワーストーンのブレスレット、調子っぱずれの音を鳴らしながら動くパンダの玩具。
観光地だから買ってしまうようなものを見て歩いていれば時間はあっという間に過ぎていて、まだ明るかった空も夜に包まれている。
「時間そろそろ?」
「うん、行こうか」
メインストリートは日が落ち上に吊るされている提灯にあかりが灯りギラギラと明るい。
天津甘栗の甘い香りを嗅ぎながら予約したレストランへと入る。
店舗の中は1階席がオープンなテーブル席、2階は半個室となっていて席と席の間には仕切りがありプライバシーに配慮されていた。
まだディナータイムが始まってからそんなに経っていないからか1階席に人は疎らだ。
私達は予め2階席を予約していたので2階席に通される。
これぞ中華!なターンテーブルに、壁には額入りの漢文。
ワクワクしながら席に座り、とりあえず飲み物を注文した。
出てくるビールはジョッキじゃなくてオシャレなグラスで出てきてちょっとリッチな気分になる。
コース料理だし、飲み放題だし後はもう飲んで料理が出てくるのを待つだけ!となんと幸せなのでしょう…。
かんぱーい、と今日何度目かの乾杯をして飲み出す。
やっぱり生ビールは最高だぜ…。
前菜にクラゲの和え物、蒸し鶏、ザーサイと出てくればビールだけでは物足りなくなって紹興酒を頼んだ。
若い頃はあの独特な香りが臭いと飲めなかったが、水商売デビューして早10年。
鉄の肝臓と呼ばれるようになった今では食事に合わせて色々なアルコールを楽しめるようになった。
うんうん、料理も美味い。
続々と良いペースで出てくる料理は少し濃いめの味付けだけども、酒の肴には打って付けだ。
少しほろ酔いになってきて気分は更にいい。
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