番外編
懐中電灯
深夜。
とある山奥で懐中電灯を持ち、前方を照らしながら歩く一人の老婆がいた。
老婆は、道なき道を突き進んでいた。
老婆は、なにも考えずに進んでいた。
老婆は、一つの場所へ向かっていた。
其れは、その老婆だけではなかった。
山のふもとから、数人の老婆が山頂に向かって突き進んでいたのだ。
それら老婆の特徴は、全員同じものだった。
特徴其の壱。
見た目が完全に同じ。
特徴其の弐。
顔が無い。
特徴其の参。
すでに死んでいる。
向かっている場所は、山頂にある、屍者の巣。
そこで、この夜にある人間が殺されるのだ。
その儀式に参加するために彼奴等は向かっているのである。
「ウヒヒ……」
全彼奴が共鳴する。
「ウヒヒ……ウヒヒヒヒ……」
また一人、次は君。
あははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは
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