千年も幾億年も欣求せず百年あれば涯てへとゆくべし

千年も幾億年もごんせず百年あればてへとゆくべし


【語釈】

これはおおきく出たものだ。ごんごんじようなどにつかわれ、つよくねがうこと。百歳まで生きられれば窮極のぶんがくをものにするということか。葛飾北斎は『富岳百景』のあとがきで「86歳になればもっとくなり、90歳で奥義を窮め、100歳となったときには神の領域に達し、110歳からは生きているかのような画を描けるはず」というふうにごうしたそうだ。北斎でさえ110歳はほしかったのだ。愚生が100年でなにができよう。

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