楽園の風

PREラッシュ(活動休止中)

南風の囁きと女神の溜息


ルックイースト政策は、日本の集団主義と勤労倫理を学べという、マレーシアの政策である。


もともとは、1981年7月16日にマレーシアの第4代首相に就任したマハティールが同年の12月15日に提言した内容がそのように呼ばれるようになった。

マレーシアの偉人マハティール・ビン・モハマドは、マレーシアの政治家、医師。現在、同国首相である。同国首相の中では最長の22年間を務めている。

マハティール氏は開業医から政治家に転じ、欧米諸国ではなく、日本の経済成長を見習おうというルックイースト政策をはじめ、長期に及ぶ強力なリーダーシップにより、マレーシアの国力を飛躍的に増大させた。

ベトナムの革命家ホー・チ・ミン、シンガポールのリー・クアンユーとも並ぶ偉人でもある。


さて、私はマレーシアに来たが特にやりたい事もなかった。昔の恋人の面影を思い浮かべながら‥。

(貴方はもう此処にはいないのね、幸彦‥)

この世界はよく分からない。

私が幸彦に再会する事は二度とないだろう。

私が13歳の時に離別した母と同じように。

だが、それでよかった。

私には幸彦という人物は重すぎた。

クアラルンプールにもロンドンにも東京にも彼はいないのだ。

(瑞穂の事が今でも好きだ)

それは嘘だった。

嘘なら綺麗なままで終わりたかった。

私はビーサンを脱ぎ捨てて海を見つめた。

あの日を思い出す。

南国の女神はどんな笑顔で私を出迎えるのだろう。








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