第148話 デート後

長々と口喧嘩が続いたが、俺と一ノ瀬がなんとか協力して、帰ることになった。


なぜか食事代を全部俺が支払うことになった。


くっ、バイトしてない俺からすれば、かなり痛い。


バイトか……。また探してみようかな。みたいなことも考えながら。



そして、今は自分の部屋で1人。


今は風呂に入っていた。


無意識に自分の唇を触ってしまった。


自分でも体温が上がるのがわかった。


それが単に風呂に長居しているからなのか、真昼とキスしたときのことを思い出したからなのか。


分かっている。間違いなく後者だ。


俺は風呂から出る。


ラノベが読みたいとも思わなかったので、そのままベッドへダイブした。


何も考えることなくただぼーっとしようとするが頭から離れない。


ダメだ!どう頑張っても、真昼が頭から離れない。


どうすればいいんだ?!俺は真昼のことが好きなのか?!


ダメだ……。どうすればいいんだ?!今後、真昼を見る目が変わってしまう気がする。


くそ……どうすればいいんだ……。


結局その日は全く寝ることができなかった。



私は今日京くんとキスをした。


お風呂でそのことを考えるとものすごく体が熱い。


単に、お風呂に長居していたからなのか、いや、これは京くんとキスをしたときのことを思い出したから。


それに、今日は1日だったけど京くんと恋人になれた。まあ、キスできたのもそれがあったからかもしれないけど。


でも、本当に今日は楽しかった。


お風呂から出て、京くんがとってくれたクマのぬいぐるみを抱く。


そこまでクマが好きだったわけじゃないけど、単に京くんと色々と印象に残ることをしようと思ってやってみたら、奇跡が起きた。


お土産なんて全く期待していなかったし、京くんが運動できないのは昔から知ってたから、楽しい思い出にでもしようかなと思っていたのに。


このぬいぐるみは一生大切にしようと心に決めた。


なんだか今はクマがちょっと好きになったかも。


これからもしっかりとアピールしていかなくちゃね。


まずは林間学校だよね。


そこでできる限りのことをする。


うん、頑張ろう!


わたしはベッドに入り、意識を沈めた。


京くんにもらったぬいぐるみをしっかりと抱いて。

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